ニューヨーク外国為替市場概況・30日 ドル円、続落

 30日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は131.12円と前営業日NY終値(133.03円)と比べて1円91銭程度のドル安水準だった。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが出ると一時132.33円付近まで下げ幅を縮める場面もあったが、戻りは鈍かった。
 「日銀は1月17-18日の金融政策決定会合で、物価見通しの上方修正を検討。政府・日銀が目標とする2%に近い水準で物価が高止まりすることになり、緩和修正への圧力がさらに増す可能性がある」との日経記事をきっかけに全般円買いが活発化。21日の安値131.50円を下抜けて一時130.78円まで下げ足を速めた。
 ただ、20日のYCCショック時の安値130.58円がサポートとして働くと買い戻しが優勢となり、131円台前半まで下げ渋った。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0705ドルと前営業日NY終値(1.0661ドル)と比べて0.0044ドル程度のユーロ高水準だった。米10年債利回りは一時3.90%台まで上昇したものの、欧州中央銀行(ECB)による大幅利上げ継続が意識されたことからユーロ高・ドル安が進行。「昨年末のロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングにかけてはドル売り意欲が強かったこともあって、思惑的なドル売りが出やすかった」との声も聞かれ、一時1.0713ドルと15日以来約2週間ぶりの高値を更新した。ドル円の大幅下落に伴うユーロ買い・ドル売りも入った。

 ユーロ円は続落。終値は140.41円と前営業日NY終値(141.84円)と比べて1円43銭程度のユーロ安水準。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、しばらくは方向感が出なかったが、「日銀は次回会合で物価見通しを引き上げる公算」との観測報道をきっかけに円高が進んだ。4時過ぎには一時140.00円と日通し安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:130.78円 - 133.10円
ユーロドル:1.0639ドル - 1.0713ドル
ユーロ円:140.00円 - 141.95円

(中村)
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