NY為替見通し=ドル円、下方向に警戒しつつ荒い動きが続くか

 ドル円は上値の重い動き。131.45円を戻り高値に時間外の米長期金利の低下も重しに129.93円まで下押し、昨日に続いて130円大台を割り込む動きとなった。ただ、下げが一服すると米長期金利の低下幅縮小の動きやクロス円の上昇も支えに130円半ばまで切り返すなど値動きが荒い。

 ドル円は年明けも売りが加速し、昨日は129.52円まで昨年6月上旬以来の安値を更新した。黒田日銀総裁は昨年12月の政策修正は出口への一歩ではないと強調しており、日銀の新総裁人事もまだ不透明だが、海外勢を中心に日銀の政策修正期待は根強い。商品先物取引委員会(CFTC)が発表する主要な先物のみのポジション状況で最新の昨年12月27日時点での円売り持ち高は21年3月以来の低水準まで減少した。日米金利差を意識したドル買い・円売りが後退している。ドル円は下方向に警戒しつつ米長期金利の動向を睨みながら荒い動きが続きそうだ。

 なお、今後の米景気が後退局面に入り、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めにブレーキをかけるとの見方も強まっており、ドル高地合いは後退している。本日は12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に視線が向けられている。市場はFRBの根強いインフレや堅調な雇用情勢についての判断を見極めようとしている。また、米12月ISM製造業景況指数の結果にも注目。足もとではネガティブ結果に反応しやすい。

・想定レンジ上限
 ドル円は本日これまでの高値131.45円が上値めど。

・想定レンジ下限
 ドル円は昨日の安値129.52円や昨年6月1日安値128.64円が下値めど。

(金)
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