ニューヨーク外国為替市場概況・4日 ドル円、続伸

 4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は132.63円と前営業日NY終値(131.02円)と比べて1円61銭程度のドル高水準だった。欧州株相場が大幅に上昇したことでリスク・オンの円売りが先行。12月米ISM製造業景気指数は48.4と予想の48.5を若干下回ったものの、11月の雇用動態調査(JOLTS)求人件数が1045.8万件と予想の1005.0万件を上回ったことも相場の支援材料となった。ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだ円売りのフローも観測された。
 米連邦準備理事会(FRB)がこの日公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(12月13-14日分)で「インフレリスクを重要なファクターとして認識」「利上げ減速によって、引き締め姿勢が緩んだとみられることを警戒」「引き続き、FF金利の継続的な引き上げが適切」との見解が示されたこともドル買いを促し、4時過ぎに一時132.72円まで上値を伸ばした。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反発。終値は1.0604ドルと前営業日NY終値(1.0548ドル)と比べて0.0056ドル程度のユーロ高水準だった。ただ、NY市場に限れば1.0600ドルを挟んだもみ合いに終始した。欧米株高に伴うユーロ買い・ドル売りが入った半面、良好な米労働指標を手掛かりにユーロ売り・ドル買いが出たため相場は方向感が出なかった。

 ユーロ円は5日ぶりに大幅反発。終値は140.64円と前営業日NY終値(138.19円)と比べて2円45銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた買いが入ったほか、株高を背景に投資家のリスク志向改善を意識した円売りが優勢となった。3時前には一時140.76円まで値を上げた。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時160.18円、豪ドル円は90.88円、NZドル円は83.69円、カナダドル円は98.46円、スイスフラン円は142.95円まで値を上げた。

本日の参考レンジ
ドル円:129.93円 - 132.72円
ユーロドル:1.0541ドル - 1.0635ドル
ユーロ円:137.88円 - 140.76円

(中村)
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