NY為替見通し=神経質な状況のなか米指標の強弱に一喜一憂

 NYタイムは、132円台で底堅く推移するドル円が、上向きの流れを強めることができるか見定める局面となる。年明けに、日銀がハト派姿勢を緩めるとの警戒感から、取引が薄い市場において129円半ばまで突っ込み気味で売り込まれたものの、反動の買い戻しが足もとで進んでいる。

 昨日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、年内の利下げをすべてのFOMCメンバーが否定したことが明らかとなった。これも、年後半の米利下げを織り込み始めていた市場に、修正のドル買い戻しを促す材料となった。

 さらに、大きな貿易赤字につながるほどエネルギー輸入のために活発なドル買い・円売りを行わなければならない日本サイドのドル高・円安要因も継続しそう。日銀の姿勢転換を警戒した円買いは、一気に進みにくい可能性がある。

 神経質な状況のなか、米注目経済指標に一喜一憂しつつ、ドル円は上下することになりそうだ。今夜は12月ADP全米雇用報告の発表が予定されている。ここもと結果の強弱にドル相場が反応しにくくなってきた感もあるが、週末に米雇用統計の発表も控えている。米失業保険関連の数値とともに、数字の振れに注意を払いたい。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、133.55円前後で上昇を抑えそうな4週移動平均線付近。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、3日高値131.40円

(関口)
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