東京為替見通し=ドル円 動きづらいか、本日から日銀金融政策決定会合
16日の海外市場でドル円は、アジア市場の安値127.23円から欧州市場の高値128.87円まで反発した後、NY時間ではキング牧師誕生日で休場となる中で狭いレンジ取引に終始した。ユーロドルは、アジア市場の高値1.0874ドルから欧州市場の安値1.0802ドルまで下落した後、1.0800ドル前半での取引に終始した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、本日から明日にかけて開催される日銀金融政策決定会合への警戒感から動きづらい展開が予想される。
なおアジア市場では、中国の経済指標が発表予定。10-12月期国内総生産(GDP、予想:前期比-0.8%/前年同期比+1.8%)、12月鉱工業生産(予想:前年比+0.2%)、同月小売売上高(予想:前年比-8.6%)は、「ゼロコロナ」政策の下での数字のため悪化は織り込み済み。もっとも停滞度合いが不透明ななか、予想を大幅に下回るネガティブサプライズには注意しておきたい。
昨日のドル円は、東京市場では127.23円まで下落して、102.59円から151.95円までの上昇幅の半値押し127.27円に到達。その後に、欧州市場では、128.87円まで反発している。 市場は、日銀金融政策決定会合での政策変更を見越して、ドル円の売り、日経平均株価の売り、日本国債の売り、というトリプル・ショートを仕掛けているようだ。しかしながら、政策変更は見送られるのではないか、との見立てもあることで予断を許さない状況となっている。
元日本銀行理事の早川氏は先週12日、日銀が今月の会合で追加的な金融緩和策の修正に動く可能性は低いと述べた。今春に発足する新体制の下で、年内にもイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)が撤廃されるとの見解を示している。
一部の市場筋の見立てでも、23日に召集される通常国会の開催中に、次期日銀総裁の人選が行われ、次期総裁と副総裁の人事が固まった後の3月9-10日の日銀会合でYCCやマイナス金利に関する政策変更が行われることが示唆されている。
日銀金融政策決定会合でのシナリオは以下の通り想定される。
市場は、イールドカーブコントロール(YCC)の許容変動幅が±0.5%から±0.75%に拡大されることを織り込み、これがメインシナリオ。リスクシナリオとしては以下の通りが想定される。
(1)YCCの許容変動幅が±1.00%まで拡大された場合
(2)YCCが撤廃された場合
(3)マイナス金利がゼロ金利に引き上げられた場合
(4)変更なしの場合
(5)長短金利操作(YCC)からスワップ市場操作(OIS)へ移行示唆の場合
これまでの新聞報道は以下の通り。
「変動が大きい生鮮食品を除いたコア消費者物価指数(CPI)や生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIの見通しを引き上げる方向で検討に入っている。」
「大規模緩和の副作用を点検し、必要な場合は追加の政策修正を行う。」
(山下)
本日の東京外国為替市場のドル円は、本日から明日にかけて開催される日銀金融政策決定会合への警戒感から動きづらい展開が予想される。
なおアジア市場では、中国の経済指標が発表予定。10-12月期国内総生産(GDP、予想:前期比-0.8%/前年同期比+1.8%)、12月鉱工業生産(予想:前年比+0.2%)、同月小売売上高(予想:前年比-8.6%)は、「ゼロコロナ」政策の下での数字のため悪化は織り込み済み。もっとも停滞度合いが不透明ななか、予想を大幅に下回るネガティブサプライズには注意しておきたい。
昨日のドル円は、東京市場では127.23円まで下落して、102.59円から151.95円までの上昇幅の半値押し127.27円に到達。その後に、欧州市場では、128.87円まで反発している。 市場は、日銀金融政策決定会合での政策変更を見越して、ドル円の売り、日経平均株価の売り、日本国債の売り、というトリプル・ショートを仕掛けているようだ。しかしながら、政策変更は見送られるのではないか、との見立てもあることで予断を許さない状況となっている。
元日本銀行理事の早川氏は先週12日、日銀が今月の会合で追加的な金融緩和策の修正に動く可能性は低いと述べた。今春に発足する新体制の下で、年内にもイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)が撤廃されるとの見解を示している。
一部の市場筋の見立てでも、23日に召集される通常国会の開催中に、次期日銀総裁の人選が行われ、次期総裁と副総裁の人事が固まった後の3月9-10日の日銀会合でYCCやマイナス金利に関する政策変更が行われることが示唆されている。
日銀金融政策決定会合でのシナリオは以下の通り想定される。
市場は、イールドカーブコントロール(YCC)の許容変動幅が±0.5%から±0.75%に拡大されることを織り込み、これがメインシナリオ。リスクシナリオとしては以下の通りが想定される。
(1)YCCの許容変動幅が±1.00%まで拡大された場合
(2)YCCが撤廃された場合
(3)マイナス金利がゼロ金利に引き上げられた場合
(4)変更なしの場合
(5)長短金利操作(YCC)からスワップ市場操作(OIS)へ移行示唆の場合
これまでの新聞報道は以下の通り。
「変動が大きい生鮮食品を除いたコア消費者物価指数(CPI)や生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIの見通しを引き上げる方向で検討に入っている。」
「大規模緩和の副作用を点検し、必要な場合は追加の政策修正を行う。」
(山下)