欧州マーケットダイジェスト・23日 株高・ドル高・ユーロ上値重い

(23日終値:24日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=130.64円(23日15時時点比△0.79円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=141.91円(△0.48円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0862ドル(▲0.0030ドル)
FTSE100種総合株価指数:7784.67(前営業日比△14.08)
ドイツ株式指数(DAX):15102.95(△69.39)
10年物英国債利回り:3.360%(▲0.018%)
10年物独国債利回り:2.206%(△0.029%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
1月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)▲20.9     ▲22.0・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは上値が重かった。このところ欧州中央銀行(ECB)高官による大幅利上げ継続の必要性を強調する発言が目立つ中、ユーロ買い・ドル売りが入りやすい地合いとなった。欧州勢参入直後には一時1.0927ドルと昨年4月以来約9カ月ぶりの高値を更新した。
 なお、レーン・フィンランド中銀総裁は週末に「冬と春先に大幅利上げする根拠がある」と述べたほか、カジミール・スロバキア中銀総裁はこの日、「さらに2回の0.50%の利上げが必要」などと発言。また、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁は「0.50%の利上げガイダンスは引き続き合理的」などと語った。
 ただ、NYの取引時間帯に入ると次第に売りが優勢となり上げ幅を縮めた。米10年債利回りが3.54%台まで上昇したことなどを手掛かりに全般ドル買いが進行。23時30分前に一時1.0846ドル付近まで下押しした。もっとも、週明け早朝取引で付けた日通し安値1.0841ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。

・ドル円は底堅い。日銀が初めて5年物の「共通担保資金供給オペ(公開市場操作)」を実施すると、円債金利が低下し円を売る動きが優勢となった。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも出て、前週末の高値130.61円を上抜けると一時130.89円まで上値を伸ばした。

・ユーロ円はしっかり。ECBが大幅な利上げを継続するとの観測が根強い中、欧州序盤に一時142.08円と日通し高値を更新した。その後の下押しも141.26円付近にとどまった。

・ロンドン株式相場は小幅続伸。前週末に米株式相場が上昇したほか、本日の日経平均株価が約1カ月ぶりの高値を更新したことを受けて、英株にも買いが入った。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株の上昇が目立ったほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は続伸。前週末の米国株高や本日の日本株の上昇を背景に投資家心理が上向き、買いが優勢となった。個別ではザルトリウス(4.43%高)やメルク(2.96%高)、インフィニオン・テクノロジーズ(2.81%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。ECBが大幅な利上げを継続するとの観測は根強く、独国債には売りが続いた。

(中村)
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