欧州マーケットダイジェスト・24日 株・為替、方向感乏しい

(24日終値:25日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=130.02円(24日15時時点比▲0.12円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=141.50円(▲0.07円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0883ドル(△0.0005ドル)
FTSE100種総合株価指数:7757.36(前営業日比▲27.31)
ドイツ株式指数(DAX):15093.11(▲9.84)
10年物英国債利回り:3.277%(▲0.083%)
10年物独国債利回り:2.155%(▲0.051%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)      <発表値>     <前回発表値>
2月独消費者信頼感指数(Gfk調査) ▲33.9      ▲37.6・改
1月仏企業景況感指数         102       103・改
1月仏製造業PMI速報値        50.8        49.2
1月仏サービス部門PMI速報値     49.2        49.5
1月独製造業PMI速報値        47.0        47.1
1月独サービス部門PMI速報値     50.4        49.2
1月ユーロ圏製造業PMI速報値     48.8        47.8
1月ユーロ圏サービス部門PMI速報値  50.7        49.8
1月英製造業PMI速報値        46.7        45.3
1月英サービス部門PMI速報値     48.0        49.9

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は方向感に乏しい展開だった。米10年債利回りが時間外取引で低下すると円買い・ドル売りが先行。17時前に一時129.73円と日通し安値を付けた。ただ、前日欧州時間の安値129.62円付近が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。米10年債利回りが上昇に転じたことも買い戻しを誘った。
 NYの取引時間帯に入り、1月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことが伝わると、全般ドル買いが活発化。アジア時間の高値130.73円や前日の高値130.89円を上抜けて一時131.12円まで上値を伸ばした。
 もっとも、買い一巡後はすぐに失速した。米10年債利回りが再び低下したことで売りが優勢となったほか、1月米リッチモンド連銀製造業景気指数が予想を下回ったことが相場の重しとなり、一時129.87円付近まで下押しした。

・ユーロドルも方向感に乏しかった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0898ドルと日通し高値を付けたものの、前日に付けた約9カ月ぶりの高値1.0927ドルがレジスタンスとして意識されると失速した。
 NY市場に入ると、米長期金利の上昇に伴うドル買いが入ったほか、予想上回る米PMI速報値が相場の重しとなり一時1.0835ドルと日通し安値を付けたが、米長期金利が低下すると1.0884ドル付近まで持ち直した。欧州中央銀行(ECB)が大幅な利上げを継続するとの観測も根強い。
 なお、パネッタECB専務理事は「ECBは2月以降の具体的な政策について事前に約束すべきでない」と述べ、大幅な利上げ継続に慎重な姿勢を示した一方、シムカス・リトアニア中銀総裁は「賃金圧力が高まる中、ECBは利上げペースを遅らせてはならない」「ECBは0.50%の利上げを継続すべき」などと語った。

・ユーロ円は欧州序盤に一時141.26円と日通し安値を付けたものの、24時前には142.20円と12日以来の高値を付けた。ただ、そのあとは141.30円付近まで押し戻された。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反落。前日の米株高や本日の日本株高の流れを引き継いで買いが先行したものの、すぐに失速した。このところ上昇基調が続いたため、利益確定目的の売りなどが出たようだ。なお、この日発表の1月英製造業PMI速報値は予想を上回った半面、サービス部門PMI速報値は予想を下回った。

・フランクフルト株式相場は3日ぶりに小反落。前日の米株高や本日の日本株高の流れを引き継いで買いが先行したものの、すぐに下げに転じた。1月独製造業PMI速報値が予想を下回ったことも投資家心理を冷やした。ただ、サービス部門PMI速報値は予想を上回ったことから、売りも長続きしなかった。

・欧州債券相場は上昇。パネッタECB専務理事が大幅な利上げ継続に慎重な姿勢を示したことが意識された。

(中村)
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