株式明日の戦略-売りをこなして4日続伸、日本株全体で底上げが進む

 25日の日経平均は4日続伸。終値は95円高の27395円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1146/値下がり604。前日失速した鉄鋼株に見直し買いが入っており、日本製鉄やJFEHDが大幅上昇。川崎汽船や日本郵船など鉄鋼同様にきのう弱かった海運株にも強い買いが入った。米系ヘッジファンドの株式取得観測が伝わった大日本印刷が急騰。事業計画に関する詳細な資料を公表したプラスゼロがストップ高となった。リスキリング関連としてプログリット、子育て関連としてテノHDがそれぞれストップ高となるなど、国策絡みの物色が盛り上がった。

 一方、下方修正を発表した日本電産が5.4%安、3Q累計の利益が上期から減少した子会社のニデックOKKが6.1%安となり、そろって下落率ランキング上位(全市場でニデックOKKが3位、日本電産が4位)に顔を出した。通期の見通しが市場の期待に届かなかったディスコが3%を超える下落となり、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連が警戒売りに押された。伊藤忠や三菱商事など商社株が全般軟調。大寒波予測を材料にスコップ需要が高まるとの思惑から直近で買われていた浅香工業が手じまい売りに押された。

 日経平均は3桁下落スタートとなったが、終わってみれば4日続伸。業種別では33業種中、下落がわずか2業種にとどまるなど、全体の底上げが進んだ。きのう弱さが目立った鉄鋼株や海運株がきょうは強く買われており、売りを仕掛けづらい雰囲気が醸成されている。日本電産の大幅安が全体の地合いを悪化させなかったことも、決算発表ラッシュ期間中の日本株の先高期待を高める。本日米国ではテスラやボーイングの決算発表があり、内容が注目を集めるが、ネガティブサプライズが乏しければ、グローバルでリスクオンムードがもう一段高まる可能性もある。日経平均の高値は27473円まであった。間を空けることなく27500円を超えてくるようなら、28000円突破は時間の問題だろう。
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