欧州マーケットダイジェスト・26日 株高・金利上昇・ドル高

(26日終値:27日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=130.33円(26日15時時点比△1.00円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=141.60円(△0.39円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0864ドル(▲0.0054ドル)
FTSE100種総合株価指数:7761.11(前営業日比△16.24)
ドイツ株式指数(DAX):15132.85(△51.21)
10年物英国債利回り:3.317%(△0.074%)
10年物独国債利回り:2.216%(△0.058%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利上げが確実視される中、カナダ中銀(BOC)と同様に今後は利上げをいったん停止する可能性を示唆するのではないかとの思惑も浮上。しばらくは130円近辺で伸び悩む展開が続いた。
 ただ、NY市場に入ると10-12月期米国内総生産(GDP)速報値や12月米耐久財受注額、前週分の米新規失業保険申請件数などが予想より強い内容だったと伝わり、米長期金利の上昇とともにドル買いが活発化した。前日の高値130.58円を上抜けて一時130.62円まで値を上げた。

・ユーロドルは頭が重かった。欧州中央銀行(ECB)が大幅な利上げを継続するとの観測を背景にユーロ買い・ドル売りも入りやすく、アジア市場では一時1.0929ドルと昨年4月以来約9カ月ぶりの高値を付けた。
 ただNYの取引時間帯に入ると、堅調な米経済指標が相次いだことを受けて全般ドル買いが進行。米10年債利回りが一時3.51%台まで上昇したことも相場の重しとなり、前日の安値1.0857ドルを下抜けて一時1.0851ドルまで値を下げた。市場では「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いのフローも観測された」との声が聞かれた。

・ユーロ円はじり高。ユーロドルの下落につれた売りが出た半面、ドル円の上昇につれた買いが相場を下支えした。欧米株価の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ユーロ買いがじわりと強まり、24時前に一時141.91円と本日高値を更新した。

・南アフリカランドは下落。南アフリカ準備銀行(SARB)はこの日、政策金利を現行の7.00%から7.25%に引き上げることを決めたと発表。市場では0.50%の利上げを予想する向きが多かっただけに、ランド売りで反応した。ドルランドは一時17.2549ランドまでドル高・ランド安が進んだほか、ランド円は7.55円付近まで弱含んだ。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反発。春節明けの香港株相場の上昇などを好感して全般買いが先行。「中国本土では春節連休期間の消費が盛況」と報じられたこともリスク選好ムードを強めた。ロイズ・バンキングやバークレイズなど金融株の上昇が目立ったほか、BPやシェルなどエネルギー株に買いが入った。半面、アストラゼネカなど医薬品株の一角には売りが出た。

・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反発。春節明けの香港株相場の上昇などを好感して買いが先行。「中国本土では春節連休期間の消費が盛況」と報じられたことも投資家心理の改善につながった。個別ではザルトリウス(5.91%高)やインフィニオン・テクノロジーズ(4.19%高)、ザランド(2.52%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。ECBが大幅な利上げを継続するとの観測は根強く、独国債には売りが出た。

(中村)
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