ロンドン為替見通し=FOMC待ちムードだが、インフレ指標への反応には注目

 ロンドンタイムは、基本的にNYタイム午後の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表を待つムードとなりやすいだろう。だが、欧州各製造業購買担当者景気指数(PMI)の改定状況や、1月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)を受けた欧州通貨の水準調整には留意したい。

 特に欧州中央銀行(ECB)利上げサイクルの継続性や利上げ幅について議論が分かれていることから、インフレ指標の強弱には注意が必要となる。1月ユーロ圏HICPの市場予想は前年比+9.0%と、12月の+9.2%から伸びが鈍化するとの見方だ。

 インフレ動向については、伸び鈍化を考慮する向きと、インフレ水準が依然として高いままであることを懸念する向きが対峙。利上げによる経済への悪影響が大きくなりやすい南欧ギリシャのトゥルナラス中銀総裁は「金利調整は緩やかに行う必要がある」と述べている。

 一方で、クノット・オランダ中銀総裁は「2月、3月に0.50%ずつ利上げし、5月、6月も追加措置を取るべき」と述べ、ラガルドECB総裁も「インフレの目標回帰を確実にする軌道を維持」との姿勢を示している。ECBのタカ派度合いを推し量る材料としてHICPの強弱を見定めたい。


想定レンジ上限
・ユーロドル:月足一目均衡表・基準線1.0943ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:1月12日安値1.0731ドル。

(関口)
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