株式明日の戦略-27500円を上回り週間でもプラス、来週も注目決算が相次ぐ
3日の日経平均は3日続伸。終値は107円高の27509円。米国ではナスダックが大幅高となった一方で、引け後に決算を発表したアップル、アルファベット、アマゾン・ドットコムが時間外で大きく下落と強弱材料が入り交じったが、これらを受けての寄り付きは50円程度の上昇。前場ではハイテク株に強い動きが見られ、上げ幅を200円超に広げる場面があった。しかし、27600円台に乗せたところで買いが一巡すると、その後は失速。後場に入ると節目の27500円近辺で全く値幅が出なくなった。引けまで節目を意識したせめぎ合いが続いたが、終値では27500円を上回った。全般的にハイテク株の動きが良かった一方、プライムでは値下がり銘柄の方が多かった。
東証プライムの売買代金は概算で3兆2100億円。業種別では精密機器、証券・商品先物、電気機器などが上昇している一方、鉱業、パルプ・紙、電気・ガスなどが下落している。期末配当見通しを大幅に引き上げた川崎汽船<9107.T>が後場急伸。反面、3Qが大幅減益となった王子ホールディングス<3861.T>が後場に入って大きく値を崩した。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり608/値下がり1139。上方修正を発表したソニーGが6.2%高。村田製作所やデンソーは下方修正がネガティブ視されず、どちらも2%を超える上昇となった。3Qの大幅増益やLINEとの合併が好感されたZHDが急騰し、グループ企業のZOZOやアスクルにも買いが波及。商社株に上方修正や株主還元強化など好材料が多く、丸紅や三井物産が買いを集めた。
一方、通期の純利益見通しを引き下げた日本郵船が下落。下方修正を発表したJALや、3Qが減益となったKDDIが大幅安となった。伊藤忠は自己株取得を発表したものの、上方修正や増配はなく、材料出尽くしで売りに押された。通期の売上高見通しを下方修正した三菱自動車や、今期が大幅な最終赤字見通しとなった日野自動車が大幅安。下方修正や期末配当見通しの取り下げを発表した愛知製鋼が急落した。
2日の米国市場では、ダウ平均が下落した一方、ナスダックが3%を超える上昇となった。FOMCの結果を消化した2月1日も、ダウ平均が横ばい程度で終えたのに対してナスダックが強い上昇となっており、「利上げペースの減速→米国グロース株買い」といった流れが発生しつつある。来週はこの動きが本物かどうかを見定める週となる。
国内では、来週決算を発表予定の東京エレクトロン<8035.T>やソフトバンクG<9984.T>の株価反応が良いかどうかが注目される。特にソフトバンクGは足元の業績期待は低い一方、ナスダックには連動しやすく、また、半導体株のような製造業でもない。この銘柄の動きが良くなるようなら、新興銘柄も巻き込んでグロース株買いが盛り上がる展開も期待できる。また、グロース株の筆頭格的銘柄で、今週、受注高見通しの引き下げを材料に急落したレーザーテック<6920.T>の動向も注視しておきたい。グロース株ラリーが本格化するのであれば今週の急落は絶好の買い場となるはずで、放置されることがおかしい。逆に言えば、この銘柄の戻りが甘く、ほかにスター銘柄が出てこなかった場合には、グロース株買いは一時的にとどまる可能性がある。
【来週の見通し】
横ばいか。国内では引き続き決算発表が目白押しで、ソフトバンクG、トヨタ、東京エレクトロンなど注目度の高い企業の発表が予定されている。個別の活況が期待できることから、下値は堅いと考える。ただ、決算は良いもの、悪いものまちまちで、日本株全体としては期待値も上がらず、かといって失望もせずといった状態が続くとみている。また来週は、日銀の総裁、副総裁人事に関して気を揉むことになりそうで、上値追いには慎重となりやすい。強弱感が定まらず、今週同様に上がれば売られ、下がれば買われるという一進一退を予想する。
【今週を振り返る】
堅調となった。今週はFOMCやECB理事会など中銀イベントが相次いだ上に、日米で決算が本格化してアップル、アマゾン、アルファベットの決算が同じ日に出てくる日程で、さらに週末には米雇用統計の発表があるなど、材料満載であった。ただ、日経平均は材料が多すぎて動きが取れないといったような状況となり、27500円を超えてくると上値が抑えられた。その一方で下値も堅く、27300円は割り込まなかった。FOMCでは0.25%の利上げが決定されたが、織り込みも進んでいたことから市場は冷静にこれを消化。FOMC通過後にナスダックの動きが良くなったことがハイテク株の支援材料となり、週間ではプラスで終えた。日経平均は週間では約126円の上昇となり、週足では3週連続で陽線を形成した。
東証プライムの売買代金は概算で3兆2100億円。業種別では精密機器、証券・商品先物、電気機器などが上昇している一方、鉱業、パルプ・紙、電気・ガスなどが下落している。期末配当見通しを大幅に引き上げた川崎汽船<9107.T>が後場急伸。反面、3Qが大幅減益となった王子ホールディングス<3861.T>が後場に入って大きく値を崩した。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり608/値下がり1139。上方修正を発表したソニーGが6.2%高。村田製作所やデンソーは下方修正がネガティブ視されず、どちらも2%を超える上昇となった。3Qの大幅増益やLINEとの合併が好感されたZHDが急騰し、グループ企業のZOZOやアスクルにも買いが波及。商社株に上方修正や株主還元強化など好材料が多く、丸紅や三井物産が買いを集めた。
一方、通期の純利益見通しを引き下げた日本郵船が下落。下方修正を発表したJALや、3Qが減益となったKDDIが大幅安となった。伊藤忠は自己株取得を発表したものの、上方修正や増配はなく、材料出尽くしで売りに押された。通期の売上高見通しを下方修正した三菱自動車や、今期が大幅な最終赤字見通しとなった日野自動車が大幅安。下方修正や期末配当見通しの取り下げを発表した愛知製鋼が急落した。
2日の米国市場では、ダウ平均が下落した一方、ナスダックが3%を超える上昇となった。FOMCの結果を消化した2月1日も、ダウ平均が横ばい程度で終えたのに対してナスダックが強い上昇となっており、「利上げペースの減速→米国グロース株買い」といった流れが発生しつつある。来週はこの動きが本物かどうかを見定める週となる。
国内では、来週決算を発表予定の東京エレクトロン<8035.T>やソフトバンクG<9984.T>の株価反応が良いかどうかが注目される。特にソフトバンクGは足元の業績期待は低い一方、ナスダックには連動しやすく、また、半導体株のような製造業でもない。この銘柄の動きが良くなるようなら、新興銘柄も巻き込んでグロース株買いが盛り上がる展開も期待できる。また、グロース株の筆頭格的銘柄で、今週、受注高見通しの引き下げを材料に急落したレーザーテック<6920.T>の動向も注視しておきたい。グロース株ラリーが本格化するのであれば今週の急落は絶好の買い場となるはずで、放置されることがおかしい。逆に言えば、この銘柄の戻りが甘く、ほかにスター銘柄が出てこなかった場合には、グロース株買いは一時的にとどまる可能性がある。
【来週の見通し】
横ばいか。国内では引き続き決算発表が目白押しで、ソフトバンクG、トヨタ、東京エレクトロンなど注目度の高い企業の発表が予定されている。個別の活況が期待できることから、下値は堅いと考える。ただ、決算は良いもの、悪いものまちまちで、日本株全体としては期待値も上がらず、かといって失望もせずといった状態が続くとみている。また来週は、日銀の総裁、副総裁人事に関して気を揉むことになりそうで、上値追いには慎重となりやすい。強弱感が定まらず、今週同様に上がれば売られ、下がれば買われるという一進一退を予想する。
【今週を振り返る】
堅調となった。今週はFOMCやECB理事会など中銀イベントが相次いだ上に、日米で決算が本格化してアップル、アマゾン、アルファベットの決算が同じ日に出てくる日程で、さらに週末には米雇用統計の発表があるなど、材料満載であった。ただ、日経平均は材料が多すぎて動きが取れないといったような状況となり、27500円を超えてくると上値が抑えられた。その一方で下値も堅く、27300円は割り込まなかった。FOMCでは0.25%の利上げが決定されたが、織り込みも進んでいたことから市場は冷静にこれを消化。FOMC通過後にナスダックの動きが良くなったことがハイテク株の支援材料となり、週間ではプラスで終えた。日経平均は週間では約126円の上昇となり、週足では3週連続で陽線を形成した。