NY為替見通し=明日のFRB議長のインタビューを控え神経質な動きか

 本日のNY市場では、アジア時間で一時3.57%まで上昇した米10年債利回りをはじめ、米金利上昇が継続されるのか、もしくは過度の債券売り(米金利上昇)が手控えられるのかを見定めながらの取引になるだろう。

 市場にとって「サプライズ」というよりも「ショック」という表現で示された先週末の1月に米雇用統計の結果だが、雇用統計だけの結果でこれまでの流れ(今後2回の利上げと年末の利下げ予想)が変わるのかが、これからの市場の焦点になりそうだ。

 現時点ではドル円の下落局面では買い遅れている市場参加者が、買いオーダーを入れてくる可能性が高いが、さらに上値を買い上げるにはまだ材料が不足しているとの声が多い。特に明日ワシントンDCのエコノミック・クラブでパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が、ルーベンシュタイン氏からインタビューを受け、ここでのパウエル氏が今回の雇用統計をどの程度評価するかを見定めるまでは、上値を追いかけて買うのは難しいか。

 また、本邦政府が日銀総裁案を来週に国会へ提示する流れのようだが、日経電子版が「日銀次期総裁、雨宮副総裁に打診。政府・与党が最終調整」との記事について、鈴木財務相、磯崎官房副長官、梶山幹事長代行、茂木幹事長と政府・自民党要人の全員が、この報道を否定していることも上値を抑える要因になりそうだ。

 なお、本日は米国から市場を動意づける経済指標の発表や、要人の講演などは予定されていない。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値目途は、これまでの本日高値132.56円。その上は日足一目均衡表・雲下限133.90円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目途は、先週末3日高値131.20円。その下は先週末1月米ISM非製造業指数が発表される前までの高値130.47円や日足一目均衡表・転換線の130.33円が支持帯。

(松井)
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