ロンドン為替見通し=BOEとECBの高官発言でターミナルレートを見極める展開か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、複数のタカ派の欧州中央銀行(ECB)高官の講演でターミナルレート(利上げの最終到達点)を見極めることになる。ポンドドルも複数のイングランド銀行(BOE)高官の講演でターミナルレートを見極めることになる。

 市場は7月までにECBのターミナルレート3.35%に到達すると見込んでいる。
・第5次利上げ(2月):3.00%(+0.50%)
・第6次利上げ(3月):3.50%(+0.50%)
・第7次利上げ(4月):3.50%(※据え置き)
・第8次利上げ(5月):3.50%(※据え置き)

 本日講演が予定されているタカ派のECB)高官の最近の発言は以下の通りとなっており、本日も同様の見解が予想される。
・カジミール・スロバキア中銀総裁「3.50%までの利上げ」
・クノット・オランダ中銀総裁「3月の理事会で政策金利を0.50%引き上げた後も、数カ月にわたり利上げを継続する」
・ビルロワドガロー仏中銀総裁「今後数カ月の利上げは現実的なペースで行う必要がある」
・シュナーベルECB専務理事「インフレを抑制するために必要であれば市場の予想以上の水準も視野に入れて一段の利上げをする覚悟をしなければならない」

 ラムスデンBOE副総裁、カンリフBOE副総裁、ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員の講演では、イングランド銀行金融政策委員会(MPC)で政策金利が引き上げられたものの、「インフレピーク」で引き締め局面の終盤が示唆されたことで、市場の認識が正しいのか否か、見解を見極めつつ、ターミナルレートへの言及に注目することになる。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0872ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:142.99円(2/6高値)
・ポンドドル:1.2145ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ポンド円:160.67円(2/1高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0634ドル(1/9安値)
・ユーロ円:141.47円(日足一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.1951ドル(200日移動平均線)
・ポンド円: 158.59円(日足一目均衡表・基準線)


(山下)
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