ロンドン為替見通し=ユーロドル、オプション(1.0700・1.0750)が値動き抑制か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、主要な経済指標や要人発言などの材料が乏しいことで、NYカットオプション(1.0700ドル・1.0750ドル)が値動きを抑制する展開が予想される。

 ユーロドルは、1.0750ドルには、8日と10日のNYカットオプション、1.0700ドルには10日、13日、14日のNYカットオプションが控えており、昨日の日足が寄引同事線(始値=終値=1.0726ドル)に象徴されるように、値動きを抑制する展開となっている。

 欧州中央銀行(ECB)の利上げスタンスは、3月に0.50%引き上げられて3.50%付近でターミナルレート(利上げの最終到達点)に到達すると見込まれている。
 しかし、米連邦準備理事会(FRB)もターミナルレート5.10%(※FF金利誘導目標5.00-25%)までの追加利上げが見込まれており、FEDピボット(FRBの利下げ転換)の可能性が後退していることで、ユーロドルの上値を限定的にしている。

 本日は、ウクライナへの戦車供給を巡る地政学リスク関連のヘッドラインに警戒しながら、欧米の10年債利回りの動向を見極めながらの相場展開が予想される。

 ユーロドルのテクニカル分析では、天井圏を示唆する「上昇ウェッジ」を形成しつつあり、反落リスクへの警戒感が高まりつつある。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0851ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:141.47円(日足一目均衡表・転換線)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0634ドル(1/9安値)
・ユーロ円:139.94円(2/3安値)


(山下)
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