ニューヨーク外国為替市場概況・9日 ドル円、続伸

 9日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は131.59円と前営業日NY終値(131.40円)と比べて19銭程度のドル高水準だった。米10年債利回りが3.56%台まで低下したことを受けて円買い・ドル売りが先行。前週分の米新規失業保険申請件数が19.6万件と予想の19.0万件より弱い内容だったことが分かると全般ドル売りが活発化し、前日の安値130.60円を下抜けて一時130.35円まで値を下げた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。低調な米30年債入札をきっかけに米10年債利回りが3.68%台まで上昇したことが相場の支援材料となり、6時前には131.65円付近まで持ち直した。

 ユーロドルは反発。終値は1.0740ドルと前営業日NY終値(1.0712ドル)と比べて0.0028ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の低下や低調な米経済指標を受けてドル売りが先行すると一時1.0791ドルと本日高値を付けたものの、米長期金利が上昇に転じると上値が重くなった。5時30分過ぎには一時1.0731ドル付近まで下押しした。

 ユーロ円は続伸。終値は141.32円と前営業日NY終値(140.77円)と比べて55銭程度のユーロ高水準。しばらくはもみ合いの展開が続いていたが、ドル円の持ち直しに伴う円売り・ユーロ買いが強まると141.32円付近まで値を上げた。ただ、日銀総裁人事の関連報道直後に付けたレンジ(140.48-141.33円)内での取引だった。

 メキシコペソ円は一転上昇した。WTI原油先物価格の下落を背景に産油国通貨とされるメキシコの通貨ペソには売りが先行。1時30分前には一時6.90円と日通し安値を付けた。ただ、メキシコ中銀が政策金利を現行の10.50%から11.00%に引き上げたと発表すると、ペソ買いが優勢に。4時30分前には7.02円と日通し高値を更新した。利上げ幅が0.50%と予想の0.25%を上回ったことを受けた。ドルペソは18.9960ペソの本日高値から18.7366ペソの本日安値まで下落した。
 なお、声明では「インフレ圧力とそれに関連するすべての要因を徹底的に監視する」「インフレ率が3%の目標に向けて整然かつ持続的に収束するよう常に適切な調整を行う」との見解を示したほか、「次回利上げ幅は今回よりも小さくなる可能性がある」と指摘した。

本日の参考レンジ
ドル円:130.35円 - 131.83円
ユーロドル:1.0710ドル - 1.0791ドル
ユーロ円:140.48円 - 141.33円

(中村)
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