東京外国為替市場概況・17時 ドル円、売り優勢

 10日午後の東京外国為替市場でドル円は売り優勢。17時時点では130.44円と15時時点(131.56円)と比べて1円12銭程度のドル安水準だった。日経新聞が「政府は日銀新総裁に植田和男氏、副総裁に内田真一理事と氷見野良三前金融庁長官を起用する人事を固めた」と報じると、現在の大規模緩和策が見直されるとの思惑が浮上。新発10年物国債利回りが約1カ月ぶりに日銀が金融政策で上限とする0.50%まで上昇するなか、全般に円買いが強まった。報道発表前の水準である131.50円台から急ピッチで値を下げ、一時129.81円まで売りに押された。
 なお、植田和男氏は経済学者で黒田体制以前に日銀審議委員を務めた経歴がある。市場では雨宮正佳副総裁が有力視されていたが、日経新聞が報じたところによると「政府は当初雨宮氏に打診したが、同氏は辞退した」という。

 ユーロ円も売り優勢。17時時点では140.11円と15時時点(141.11円)と比べて1円00銭程度のユーロ安水準だった。日銀正副総裁人事報道を受けて全般に円買いが強まった流れに沿った。一時139.56円まで本日安値を更新。また、他のクロス円も軒並み安となり、ポンド円は157.54円、豪ドル円は90.23円、NZドル円は82.33円までそれぞれ下押しした。

 ユーロドルは強含み。17時時点では1.0741ドルと15時時点(1.0726ドル)と比べて0.0015ドル程度のユーロ高水準だった。ドル円の下落を受けて1.0753ドルまで本日高値を更新した。


本日これまでの参考レンジ
ドル円:129.81円 - 131.88円
ユーロドル:1.0717ドル - 1.0753ドル
ユーロ円:139.56円 - 141.50円

(岩間)
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