株式明日の戦略-大幅安で27500円を割り込む、グロース株には逆風が続くか
13日の日経平均は大幅反落。終値は243円安の27427円。米長期金利が上昇してナスダックが下げたこと、先週引け後に次期日銀総裁が植田和男氏で固まったとのニュースを材料に円高や先物安が進む場面があったことなどから、売りに押される展開。寄り付きから3桁の下落となり、前場では一時下げ幅を400円超に広げた。東京エレクトロン<8035.T>など指数寄与度の大きい銘柄の一角が弱く、特にグロース株を敬遠する流れが強まった。27200円台では切り返し、前引けにかけてはやや下げ幅を縮小。後場は戻りに一服感が出てくる中で売り買い自体が手控えられ、27400円近辺での小動きが続いた。新興銘柄が弱く、マザーズ指数とグロースコア指数がそろって2%を超える下落となった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆6600億円。業種別では鉱業、海運、鉄鋼などが上昇した一方、精密機器、電気機器、金属製品などが下落している。1:2の株式分割などを発表したトレジャー・ファクトリー<3093.T>が急騰。反面、通期見通しを下方修正したイーディーピー<7794.T>は、併せて1:5の株式分割を発表したものの売りが殺到。場中は値が付かずストップ安比例配分となった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり583/値下がり1181。原油高を手がかりにINPEXが5%を超える上昇。先週に決算で買われた神戸鋼や日本製鉄など鉄鋼大手が一段高となった。今期3度目の上方修正と増配を発表した三井松島が大商いとなって14.6%高。3Qの大幅増益や復配見通しが好感されたテイク&ギブニーズが急騰した。ホンダが自己株取得の発表を材料に大幅高。米国の長期金利上昇や、日銀の政策修正に対する思惑から、三菱UFJやみずほなど銀行株に資金が向かった。
一方、ナスダック安や米金利上昇を嫌って、東京エレクトロン、太陽誘電、村田製作所など主力ハイテク株の一角が大幅安。指数寄与度の大きいファーストリテイリングやソフトバンクGのほか、任天堂やソニーGなども軟調となった。今期見通しが失望を誘った資生堂が4%近い下落。通期の利益と期末配当の見通しを引き下げたケイアイスター不動産が一時ストップ安となるなど急落した。リリカラは今期の大幅減益計画がネガティブサプライズと受け止められてストップ安比例配分となった。
日経平均は大幅安。ナスダック安と日銀新総裁に関するニュースのどちらを嫌気したのかは微妙なところではあるが、きょうの株安を報じるニュースのヘッドラインなどでは日銀とひも付けされやすく、目先は日銀関連のニュースに対して日本株が売りで反応する場面が増えてくるかもしれない。新総裁として名前が挙がった植田和男氏に関しては、今の日銀の政策を理解しており、適任といった評価も多い。10日に瞬間的に円高と先物安が進んだのは、サプライズ感が強かったことが要因だろう。ただ、今は足元でインフレの兆候が多く見られるにもかかわらず、黒田現総裁は「基調が弱い」として金融緩和を続けている状況。新総裁がその解釈をいつ修正・変更しても不思議ではない。
あす14日の米国では1月の消費者物価指数(CPI)が発表される。最近のCPIはピーク感が出てきていることもあり、本来であればそこまで警戒する指標ではない。しかし、2月3日に強い米1月雇用統計を確認して以降、グロース株に対する風向きが悪くなっている。そのため、今回は発表を前にリスク回避ムードが強まるだろう。きょうの日経平均は75日線(27292円)近辺で切り返しており、あすも同水準がサポートになるかが注目される。米国株に関しては、もし今回のCPIが強い売り材料となってしまった場合、短期的には1月に楽観に傾いた反動が強めに出てくる展開も想定される。そのことに対する警戒から、あすもグロース株は買われづらいと予想する。
東証プライムの売買代金は概算で2兆6600億円。業種別では鉱業、海運、鉄鋼などが上昇した一方、精密機器、電気機器、金属製品などが下落している。1:2の株式分割などを発表したトレジャー・ファクトリー<3093.T>が急騰。反面、通期見通しを下方修正したイーディーピー<7794.T>は、併せて1:5の株式分割を発表したものの売りが殺到。場中は値が付かずストップ安比例配分となった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり583/値下がり1181。原油高を手がかりにINPEXが5%を超える上昇。先週に決算で買われた神戸鋼や日本製鉄など鉄鋼大手が一段高となった。今期3度目の上方修正と増配を発表した三井松島が大商いとなって14.6%高。3Qの大幅増益や復配見通しが好感されたテイク&ギブニーズが急騰した。ホンダが自己株取得の発表を材料に大幅高。米国の長期金利上昇や、日銀の政策修正に対する思惑から、三菱UFJやみずほなど銀行株に資金が向かった。
一方、ナスダック安や米金利上昇を嫌って、東京エレクトロン、太陽誘電、村田製作所など主力ハイテク株の一角が大幅安。指数寄与度の大きいファーストリテイリングやソフトバンクGのほか、任天堂やソニーGなども軟調となった。今期見通しが失望を誘った資生堂が4%近い下落。通期の利益と期末配当の見通しを引き下げたケイアイスター不動産が一時ストップ安となるなど急落した。リリカラは今期の大幅減益計画がネガティブサプライズと受け止められてストップ安比例配分となった。
日経平均は大幅安。ナスダック安と日銀新総裁に関するニュースのどちらを嫌気したのかは微妙なところではあるが、きょうの株安を報じるニュースのヘッドラインなどでは日銀とひも付けされやすく、目先は日銀関連のニュースに対して日本株が売りで反応する場面が増えてくるかもしれない。新総裁として名前が挙がった植田和男氏に関しては、今の日銀の政策を理解しており、適任といった評価も多い。10日に瞬間的に円高と先物安が進んだのは、サプライズ感が強かったことが要因だろう。ただ、今は足元でインフレの兆候が多く見られるにもかかわらず、黒田現総裁は「基調が弱い」として金融緩和を続けている状況。新総裁がその解釈をいつ修正・変更しても不思議ではない。
あす14日の米国では1月の消費者物価指数(CPI)が発表される。最近のCPIはピーク感が出てきていることもあり、本来であればそこまで警戒する指標ではない。しかし、2月3日に強い米1月雇用統計を確認して以降、グロース株に対する風向きが悪くなっている。そのため、今回は発表を前にリスク回避ムードが強まるだろう。きょうの日経平均は75日線(27292円)近辺で切り返しており、あすも同水準がサポートになるかが注目される。米国株に関しては、もし今回のCPIが強い売り材料となってしまった場合、短期的には1月に楽観に傾いた反動が強めに出てくる展開も想定される。そのことに対する警戒から、あすもグロース株は買われづらいと予想する。