欧州マーケットダイジェスト・13日 株高・金利上昇・円安

(13日終値:14日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=132.57円(13日15時時点比△0.39円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.09円(△1.06円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0718ドル(△0.0049ドル)
FTSE100種総合株価指数:7947.60(前営業日比△65.15)
ドイツ株式指数(DAX):15397.34(△89.36)
10年物英国債利回り:3.402%(△0.006%)
10年物独国債利回り:2.368%(△0.004%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
1月スイス消費者物価指数(CPI)
前月比                0.6%      ▲0.2%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは堅調。欧州連合(EU)の欧州委員会が本日発表した経済見通しで、ユーロ圏の2023年の実質成長率を0.9%と前回の0.3%から上方修正したことが伝わると、欧州経済の先行き懸念が和らぎユーロ買いが優勢となった。英国株相場が史上最高値を更新するなど、欧州株相場が堅調に推移するとリスク・オンのドル売りも優勢となり、一時1.0727ドルと日通し高値を更新した。

・ドル円は底堅い動き。明日14日に政府が次期日銀総裁として国会に提示する方針を固めている植田和男氏が、先週「当面は金融緩和を続ける必要がある」との認識を示したことで、金融緩和策の修正に対する警戒感が緩和。東京市場からの円安の流れが継続した。
 明日発表される1月米消費者物価指数(CPI)の発表を前に、米インフレの高止まりが警戒される中、米10年債利回りが一時3.7531%前後と1月5日以来の高水準を更新したことも円売り・ドル買いを誘った。1時過ぎには132.91円と日通し高値を更新した。

・ユーロ円はしっかり。欧米株高に伴うリスク・オンの円売り・ユーロ買いが優勢になると、一時142.39円と本日高値を更新した。次期日銀総裁の下での金融緩和修正が慎重に進むとの観測を背景に円安が進んだ面もあり、ユーロ円以外のクロス円も堅調に推移した。ポンド円は一時161.20円、豪ドル円は92.49円、NZドル円は84.47円、カナダドル円は99.55円、スイスフラン円は144.26円まで値を上げた。

・ロンドン株式相場は反発し、史上最高値を更新した。前週末10日の下落に対し、押し目買いから全般上昇して取引を開始。この日の米国株相場が上昇すると英株にも買いが波及し、上げ幅を広げた。

・フランクフルト株式相場は反発。前週末に下落した反動で押し目買いなどが先行。米国株が上昇すると独株も上値を伸ばした。欧州委員会が本日発表した経済見通しで、ユーロ圏の2023年の実質成長率を上方修正したことも投資家心理の改善につながった。

・欧州債券相場は小幅下落。ユーロ圏の23年実質成長率が上方修正されたことで、ユーロ圏経済の先行き懸念が和らぐと債券売りが出た。

(中村)
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