NY株見通し-上値の重い展開か 経済指標は1月小売売上高に注目

 今晩のNY市場は上値の重い展開か。昨日は米1月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る伸びとなったことで米連邦準備理事会(FRB)による利上げの長期化見通しが強まった。ダウ平均一時418ドル安まで下落し156.66ドル安(-0.46%)と3日ぶりに反落し、S&P500も0.03%安とわずかながら3日ぶりに反落した。一方、ハイテク株主体のナスダック総合は0.57%高と2日続伸。米10年債利回りが一時3.8%付近まで上昇したことでは1.10%安まで下落したものの、テスラや半導体株が上昇し、指数をけん引した。今晩は昨日の米1月CPIを受けた利上げの長期化見通しが引き続き上値の圧迫要因となりそうだ。経済指標では寄り前に発表される米1月小売売上高に注目。1月18日に発表された12月の小売売上高は、前月比-1.1%と市場予想の-0.8%以上に悪化し、景気後退(リセッション)懸念が強まった。1月分は前月比+1.8%と回復が見込まれているが、弱い結果となれば、再びリセッション懸念が強まることに要警戒か。

 今晩の経済指標は1月小売売上高のほか、2月NY連銀製造業業況指数、1月鉱工業生産など。企業決算は寄り前にシスコ・システムズ、クラフト・ハインツ、バイオジェン、引け後にAIGなどが発表予定。(執筆:2月15日、14:00)
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