ニューヨーク外国為替市場概況・15日 ドル円、3日続伸

 15日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続伸。終値は134.16円と前営業日NY終値(133.16円)と比べて1円程度のドル高水準だった。前日の1月米消費者物価指数(CPI)の上振れで米利上げ継続観測が高まる中、この日もドル買いが続いた。1月米小売売上高や2月米ニューヨーク連銀製造業景気指数、2月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数が予想を上回ったことも相場の支援材料となり、一時134.36円と1月6日以来の高値を更新した。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスも1月6日以来の高値となる104.11付近まで上昇した。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反落。終値は1.0689ドルと前営業日NY終値(1.0738ドル)と比べて0.0049ドル程度のユーロ安水準だった。良好な米経済指標が相次ぐとユーロ売り・ドル買いが活発化し、一時1.0661ドルと本日安値を更新した。米10年債利回りが3.8203%前後と1月3日以来の高水準を付けたことも相場の重し。
 なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は欧州議会で「インフレ圧力は依然として強く、物価上昇を抑制するため利上げを継続する」「3月に0.50%の利上げを実施するつもり」などと発言した。

 ユーロ円は3日続伸。終値は143.40円と前営業日NY終値(142.92円)と比べて48銭程度のユーロ高水準。ユーロドルの下落につれた売りが出た半面、ドル円の上昇につれた買いが入り一時143.44円と昨年12月20日以来の高値を付けた。市場では「次期日銀総裁の下での金融緩和修正が慎重に進むとの観測を背景に円売りが出やすい地合い」との声が聞かれた。

 ポンドは軟調だった。欧州時間発表の1月英CPIが予想を下回ったことで、英中銀(BOE)が利上げペースを減速させるとの観測が高まりポンド売りが広がった。ポンドドルは一時1.1990ドル、ポンド円は160.79円まで値を下げたほか、ユーロポンドは0.8903ポンドまでポンド安に振れた。

本日の参考レンジ
ドル円:132.55円 - 134.36円
ユーロドル:1.0661ドル - 1.0745ドル
ユーロ円:142.35円 - 143.44円

(中村)
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