NY為替見通し=2月米雇用統計調査対象週の新規失業保険申請件数に要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、2月の米国雇用統計の調査対象週(2月12日週)の新規失業保険申請件数を見極めた後は、明朝9時30分からの衆議院での植田次期日銀総裁の所信聴取と質疑応答を控えて動きづらい展開が予想される。

 1月の米雇用統計調査対象週の新規失業保険申請件数は19.2万件に減少し、1月の雇用統計のポジティブサプライズ(非農業部門雇用者数:前月比+51.7万人、失業率:3.4%)を示唆していた。2月の米雇用統計の調査対象週である前週分の米新規失業保険申請件数の予想は20.0万件へやや増加していることが見込まれているが、減少していた場合は、米10年債利回り上昇とドル買い要因となることで警戒しておきたい。
 また、10-12月期米GDPの改定値も上方修正には警戒しておきたい。

 米国の経済指標がほぼ予想通りだった場合は、明朝8時30分に発表される日本の1月の消費者物価指数、そして、9時30分から衆議院で始まる植田次期日銀総裁の所信聴取と質疑応答を控えて動きづらい展開が予想される。

 ユーロドルは、デコス・スペイン中銀総裁の議会での証言に要注目か。デコス・スペイン中銀総裁は、先週、「ユーロ圏のインフレ率はこれまでの想定よりも早く低下する可能性がある」とのハト派的見解と、「これまでの物価上昇と労働市場の逼迫が短期的に基調物価に上昇圧力を与え続ける可能性がある」とのタカ派的な見解を示したおり、議会証言でどちらに軸足を置いた発言になるのか注目しておきたい。


想定レンジ上限
・ドル円:90日移動平均線の136.09円
・ユーロドル:日足一目均衡表・転換線の1.0701ドル

想定レンジ下限
・ドル円:2月21日の安値の134.15円
・ユーロドル:1月6日の安値の1.0484ドル




(山下)
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