欧州マーケットダイジェスト・28日 株安・金利上昇・ユーロ伸び悩み
(28日終値:1日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=135.81円(28日15時時点比▲0.51円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.03円(▲0.25円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0605ドル(△0.0021ドル)
FTSE100種総合株価指数:7876.28(前営業日比▲58.83)
ドイツ株式指数(DAX):15365.14(▲16.29)
10年物英国債利回り:3.826%(△0.021%)
10年物独国債利回り:2.651%(△0.069%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
1月独輸入物価指数
前月比 ▲1.2% ▲1.6%
前年比 6.6% 12.6%
10-12月期仏国内総生産(GDP)改定値
前期比 0.1% 0.1%
2月仏消費者物価指数(CPI)速報値
前月比 0.9% 0.4%
前年比 6.2% 6.0%
1月仏卸売物価指数(PPI)
前月比 2.7% 1.2%・改
1月仏消費支出(前月比) 1.5% ▲1.6%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは伸び悩み。フランスとスペインの消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことを受けて欧州債利回りが上昇すると、ユーロ買いが先行。市場では「ユーロ圏経済の底堅さやインフレ基調の高止まりから、欧州中央銀行(ECB)による利上げの最終的な到達点が想定より引き上げられる」との見方が強まっており、ユーロを下支えした面もあった。
NY時間に入ると、12月米ケース・シラー住宅価格指数や2月米シカゴ購買部協会景気指数、2月米消費者信頼感指数が予想を下回ったことを受けてユーロ買い・ドル売りが活発化。24時過ぎに一時1.0645ドルと日通し高値を更新した。
ただ、買い一巡後はやや上値が重くなった。市場では「月末のロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだユーロ売りのフローが観測された」との声が聞かれ、1.0595ドル付近まで下押しした。
・ポンドは上昇。英国と欧州連合(EU)が英国のEU離脱以降、両者の関係を険悪にさせていた英領北アイルランドの物流規則を巡り合意したことを受けて、この日もポンドを買う動きが続いた。ポンドドルは一時1.2143ドル、ユーロポンドは0.8755ポンド、ポンド円は166.01円までポンド高に振れた。
・ドル円は失速。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が意識される中、米10年債利回りが一時3.9806%前後と昨年11月10日以来の高水準を記録すると円売り・ドル買いが先行。23時30分過ぎに一時136.92円と昨年12月20日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。
ただ、予想を下回る米経済指標が相次ぐと一転円買い・ドル売りが優勢に。米10年債利回りが3.92%台まで上昇幅を縮めたことも相場の重しとなり、一時135.74円と日通し安値を更新した。
・ユーロ円は頭が重かった。ドル円やユーロドルの上昇につれた買いが先行し一時145.47円と昨年12月20日以来約2カ月ぶりの高値を付けたものの、月末のロンドン・フィキシングに絡んだユーロ売りが出ると一時143.99円と日通し安値を更新した。ドル円の失速も相場の重し。
・ロンドン株式相場は反落。英国とEUが北アイルランド問題解決で合意との報道が好感された半面、外国為替市場でのポンド高進行が相場の重しとなった。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が下落したほか、BPやシェルなどエネルギー株が値下がりした。半面、HSBCやバークレイズなど金融株は買われた。
・フランクフルト株式相場は小反落。ECBの利上げ長期化観測が強まる中、株式への売りがやや優勢となった。個別ではバイエル(3.91%安)やザルトリウス(3.36%安)、フレゼニウス・メディカル・ケア(3.35%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。ECBの利上げ長期化観測が強まる中、独国債に売りが出た。独10年債利回りは一時2.712%前後と2011年7月以来約12年ぶりの高水準を付けた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=135.81円(28日15時時点比▲0.51円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.03円(▲0.25円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0605ドル(△0.0021ドル)
FTSE100種総合株価指数:7876.28(前営業日比▲58.83)
ドイツ株式指数(DAX):15365.14(▲16.29)
10年物英国債利回り:3.826%(△0.021%)
10年物独国債利回り:2.651%(△0.069%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
1月独輸入物価指数
前月比 ▲1.2% ▲1.6%
前年比 6.6% 12.6%
10-12月期仏国内総生産(GDP)改定値
前期比 0.1% 0.1%
2月仏消費者物価指数(CPI)速報値
前月比 0.9% 0.4%
前年比 6.2% 6.0%
1月仏卸売物価指数(PPI)
前月比 2.7% 1.2%・改
1月仏消費支出(前月比) 1.5% ▲1.6%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは伸び悩み。フランスとスペインの消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことを受けて欧州債利回りが上昇すると、ユーロ買いが先行。市場では「ユーロ圏経済の底堅さやインフレ基調の高止まりから、欧州中央銀行(ECB)による利上げの最終的な到達点が想定より引き上げられる」との見方が強まっており、ユーロを下支えした面もあった。
NY時間に入ると、12月米ケース・シラー住宅価格指数や2月米シカゴ購買部協会景気指数、2月米消費者信頼感指数が予想を下回ったことを受けてユーロ買い・ドル売りが活発化。24時過ぎに一時1.0645ドルと日通し高値を更新した。
ただ、買い一巡後はやや上値が重くなった。市場では「月末のロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだユーロ売りのフローが観測された」との声が聞かれ、1.0595ドル付近まで下押しした。
・ポンドは上昇。英国と欧州連合(EU)が英国のEU離脱以降、両者の関係を険悪にさせていた英領北アイルランドの物流規則を巡り合意したことを受けて、この日もポンドを買う動きが続いた。ポンドドルは一時1.2143ドル、ユーロポンドは0.8755ポンド、ポンド円は166.01円までポンド高に振れた。
・ドル円は失速。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が意識される中、米10年債利回りが一時3.9806%前後と昨年11月10日以来の高水準を記録すると円売り・ドル買いが先行。23時30分過ぎに一時136.92円と昨年12月20日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。
ただ、予想を下回る米経済指標が相次ぐと一転円買い・ドル売りが優勢に。米10年債利回りが3.92%台まで上昇幅を縮めたことも相場の重しとなり、一時135.74円と日通し安値を更新した。
・ユーロ円は頭が重かった。ドル円やユーロドルの上昇につれた買いが先行し一時145.47円と昨年12月20日以来約2カ月ぶりの高値を付けたものの、月末のロンドン・フィキシングに絡んだユーロ売りが出ると一時143.99円と日通し安値を更新した。ドル円の失速も相場の重し。
・ロンドン株式相場は反落。英国とEUが北アイルランド問題解決で合意との報道が好感された半面、外国為替市場でのポンド高進行が相場の重しとなった。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が下落したほか、BPやシェルなどエネルギー株が値下がりした。半面、HSBCやバークレイズなど金融株は買われた。
・フランクフルト株式相場は小反落。ECBの利上げ長期化観測が強まる中、株式への売りがやや優勢となった。個別ではバイエル(3.91%安)やザルトリウス(3.36%安)、フレゼニウス・メディカル・ケア(3.35%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。ECBの利上げ長期化観測が強まる中、独国債に売りが出た。独10年債利回りは一時2.712%前後と2011年7月以来約12年ぶりの高水準を付けた。
(中村)