欧州マーケットダイジェスト・6日 株まちまち・金利上昇・ユーロ高

(6日終値:7日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=135.92円(6日15時時点比△0.14円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=145.23円(△0.64円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0685ドル(△0.0037ドル)
FTSE100種総合株価指数:7929.79(前営業日比▲17.32)
ドイツ株式指数(DAX):15653.58(△75.19)
10年物英国債利回り:3.866%(△0.017%)
10年物独国債利回り:2.749%(△0.034%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
2月スイス消費者物価指数(CPI)
前月比                0.7%       0.6%
2月英建設業購買担当者景気指数(PMI) 54.6        48.4
1月ユーロ圏小売売上高
前月比               0.3%      ▲1.7%・改
前年比               ▲2.3%      ▲2.8%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは底堅い。独長期金利が低下して始まったことなどを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが先行。1月ユーロ圏小売売上高が予想より弱い結果となったことも相場の重しとなり、一時1.0622ドル付近まで値を下げた。
 ただ、オセアニア時間に付けた日通し安値1.0613ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミストが「現在の情報は3月以降の利上げ継続を示唆」と述べたほか、ホルツマン・オーストリア中銀総裁が「3月、5月、6月、7月に0.50%の利上げを行うべき」との考えを示すと全般ユーロ買いが活発化し、一時1.0694ドルまで上値を伸ばした。独長期金利が上昇に転じたことも相場の支援材料。

・ドル円は一進一退。欧州通貨やオセアニア通貨に対してドル買いが先行すると、円に対してもドル買いが入った。21時前に一時136.19円と日通し高値を付けた。ただ、ユーロドルが持ち直すと徐々に上値が重くなり、135.64円付近まで下押しした。米10年債利回りが一時3.89%台まで低下したことが相場の重し。
 もっとも、そのあとは米10年債利回りが上昇に転じたこともあって、136円台前半まで持ち直している。

・ユーロ円はしっかり。レーン氏やホルツマン氏の発言を受けてECBの利上げ長期化観測が強まると、円売り・ユーロ買いが優勢となった。2時前に一時145.38円と本日高値を更新した。

・ロンドン株式相場は4日ぶりに反落。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが出やすかった。ただ、米国株相場の上昇につれた買いも入ったため、下値は限定的だった。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値下がりした。半面、ブリティッシュ・ランドやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株は買われた。

・フランクフルト株式相場は3日続伸。前週末の米国株高や週明けのアジア株高の流れを引き継ぎ、全般買いが優勢となった。個別ではボノビア(3.75%高)やダイムラー・トラック(2.63%高)、SAP(2.36%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。ECBの利上げ長期化観測が強まる中、独国債に売りが出た。

(中村)
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