欧州マーケットダイジェスト・8日 株高・金利低下・ドル失速
(8日終値:9日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=137.18円(8日15時時点比▲0.53円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.69円(▲0.33円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0547ドル(△0.0016ドル)
FTSE100種総合株価指数:7929.92(前営業日比△10.44)
ドイツ株式指数(DAX):15631.87(△72.34)
10年物英国債利回り:3.765%(▲0.057%)
10年物独国債利回り:2.646%(▲0.046%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
1月独鉱工業生産
前月比 3.5% ▲2.4%・改
前年比 ▲1.6% ▲3.3%・改
1月独小売売上高
前月比 ▲0.3% ▲1.7%・改
前年比 ▲4.6% ▲5.7%・改
10-12月期ユーロ圏域内総生産(GDP)確定値
前期比 0.0% 0.1%
前年同期比 1.8% 1.9%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。アジア時間に一時137.91円と昨年12月15日以来の高値を付けた反動で、欧州市場に入ると利食い売りなどが先行した。米10年債利回りが3.89%台まで低下したことも相場の重しとなった。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米下院金融サービス委員会で「21-22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)前に重要なデータの発表がある」「FOMCについてまだ何も決定していない。データ次第」などと発言すると円買い・ドル売りで反応。24時30分前に136.48円まで値を下げた。
ただ、パウエルFRB議長が「金利の最終到達水準(ターミナルレート)は予想以上に高くなる可能性がある」との考えを改めて示すと買い戻しが優勢となり、137.30円付近まで下げ渋った。低調な米10年債入札を受けて、米10年債利回りが3.98%台まで低下幅を縮めたことも相場を下支えした。
なお、2月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数は24.2万人増と予想の20.0万人増を上回ったものの、相場の反応は限られた。
・ユーロドルは小高い。しばらくは1.05ドル台半ばでのもみ合いが続いていたが、パウエルFRB議長が議会証言で「利上げのペースについて何も決定していない」と強調すると、全般ドル売りが先行し一時1.0574ドルと日通し高値を付けた。ただ、米金融引き締めが長期化するとの観測からユーロ売り・ドル買いが出やすく、戻りは限られた。
・ユーロ円は弱含み。しばらくは145.00円を挟んだもみ合いの展開が続いていたが、ドル円の下落をきっかけに全般円買いが強まると一時144.24円と日通し安値を付けた。
ユーロ円以外のクロス円もさえない展開だった。ポンド円は161.71円、豪ドル円は90.23円、NZドル円は83.70円、カナダドル円は99.10円、スイスフラン円は145.23円まで値を下げた。
・ロンドン株式相場は3日ぶりに小反発。米金融引き締めの長期化観測を背景に前日の米国株が下落した影響を受けて英株にも売りが先行した。ただ、この日の米国株が底堅く推移すると買い戻しが入り、上げに転じた。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、HSBCなど金融株の一角に買いが入った。
・フランクフルト株式相場は反発。米金融引き締めが長期化するとの観測から、前日の米国株が下落すると独株にも売りが先行したものの、本日の米国株が底堅く推移すると買い戻しが優勢となり持ち直した。個別ではコンチネンタル(7.62%高)やインフィニオン・テクノロジーズ(3.12%高)、バイエル(2.13%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。欧州中央銀行(ECB)による利上げ継続がユーロ圏景気を下押しするとの懸念から、相対的な安全資産とされる独国債に買いが入った。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=137.18円(8日15時時点比▲0.53円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.69円(▲0.33円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0547ドル(△0.0016ドル)
FTSE100種総合株価指数:7929.92(前営業日比△10.44)
ドイツ株式指数(DAX):15631.87(△72.34)
10年物英国債利回り:3.765%(▲0.057%)
10年物独国債利回り:2.646%(▲0.046%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
1月独鉱工業生産
前月比 3.5% ▲2.4%・改
前年比 ▲1.6% ▲3.3%・改
1月独小売売上高
前月比 ▲0.3% ▲1.7%・改
前年比 ▲4.6% ▲5.7%・改
10-12月期ユーロ圏域内総生産(GDP)確定値
前期比 0.0% 0.1%
前年同期比 1.8% 1.9%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。アジア時間に一時137.91円と昨年12月15日以来の高値を付けた反動で、欧州市場に入ると利食い売りなどが先行した。米10年債利回りが3.89%台まで低下したことも相場の重しとなった。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米下院金融サービス委員会で「21-22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)前に重要なデータの発表がある」「FOMCについてまだ何も決定していない。データ次第」などと発言すると円買い・ドル売りで反応。24時30分前に136.48円まで値を下げた。
ただ、パウエルFRB議長が「金利の最終到達水準(ターミナルレート)は予想以上に高くなる可能性がある」との考えを改めて示すと買い戻しが優勢となり、137.30円付近まで下げ渋った。低調な米10年債入札を受けて、米10年債利回りが3.98%台まで低下幅を縮めたことも相場を下支えした。
なお、2月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数は24.2万人増と予想の20.0万人増を上回ったものの、相場の反応は限られた。
・ユーロドルは小高い。しばらくは1.05ドル台半ばでのもみ合いが続いていたが、パウエルFRB議長が議会証言で「利上げのペースについて何も決定していない」と強調すると、全般ドル売りが先行し一時1.0574ドルと日通し高値を付けた。ただ、米金融引き締めが長期化するとの観測からユーロ売り・ドル買いが出やすく、戻りは限られた。
・ユーロ円は弱含み。しばらくは145.00円を挟んだもみ合いの展開が続いていたが、ドル円の下落をきっかけに全般円買いが強まると一時144.24円と日通し安値を付けた。
ユーロ円以外のクロス円もさえない展開だった。ポンド円は161.71円、豪ドル円は90.23円、NZドル円は83.70円、カナダドル円は99.10円、スイスフラン円は145.23円まで値を下げた。
・ロンドン株式相場は3日ぶりに小反発。米金融引き締めの長期化観測を背景に前日の米国株が下落した影響を受けて英株にも売りが先行した。ただ、この日の米国株が底堅く推移すると買い戻しが入り、上げに転じた。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、HSBCなど金融株の一角に買いが入った。
・フランクフルト株式相場は反発。米金融引き締めが長期化するとの観測から、前日の米国株が下落すると独株にも売りが先行したものの、本日の米国株が底堅く推移すると買い戻しが優勢となり持ち直した。個別ではコンチネンタル(7.62%高)やインフィニオン・テクノロジーズ(3.12%高)、バイエル(2.13%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。欧州中央銀行(ECB)による利上げ継続がユーロ圏景気を下押しするとの懸念から、相対的な安全資産とされる独国債に買いが入った。
(中村)