ロンドン為替見通し=米金融不安関連の材料で欧州通貨も不安定

 ロンドンタイムは、序盤発表の英雇用統計の結果を受けたポンド相場の反応に注意したいが、やはり市場の関心は米国の中堅銀行シリコンバレーバンク(SVB)に続き、地方銀行シグネチャー・バンクが経営破綻したことによる金融システムへの影響となる。

 本日は、為替相場全般にとってここ最近の大きなイベントとなってきた米消費者物価指数(CPI)の発表がNYタイムに控えているものの、それさえ米国を中心とした金融システム不安より動意材料として小粒に見える感がある。

 昨日も、バイデン大統領による銀行システムに関する演説を待つなか、欧州タイムに前倒しで「欧州中央銀行(ECB)の利上げも従来の見通しである0.50%ではなく、0.25%にとどまる」との観測でユーロが弱含む場面があった。米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げが見送りになるとの観測が浮上したことでドルが軟化し、欧州通貨は底堅さを回復したものの、同材料を巡って不安定に揺さぶられる日々が続くかもしれない。


想定レンジ上限
・ポンドドル:2月14日高値1.2269ドル。
・ユーロドル:日足一目均衡表・雲の上限1.0805ドル。

想定レンジ下限
・ポンドドル:日足一目均衡表・基準線1.2037ドル。
・ユーロドル:1.0618ドル前後で下支えとなりそうな90日移動平均線付近。

(関口)
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