ロンドン為替見通し=足もとの欧州景気動向を見定め、欧州債にも注目

 本日のロンドン為替市場では、経済指標で足もとの欧州景気の動向を見定めながらの取引か。また昨日の終盤は米金利低下につられた形ではあるが、利回りの低下幅を広げた欧州債の動きも気にしておきたい。

 序盤には2月英小売売上高が発表される。前年比は低下幅を縮めるとはいえ4%台のマイナス、前月比の上昇も小幅に留まる見込み。時期的な要因もあるのだろうが、予想より更に冴えない結果となれば、昨日の英中銀利上げでも伸び悩んだこともあり、ポンドの下押し圧力が増すことになりそうだ。また英国からは3月の購買担当者景気指数(PMI)が明らかにされる。こちらは製造業が景況感の境目50に迫れるかがポイント。

 日本時間17時から18時にかけては、仏独ユーロ圏の3月製造業/サービス部門PMIが発表予定。サービス部門は50超えの維持が予想され、製造業は2月から改善見込みだが50に届きそうにはない。その分だけ、製造業PMIの予想比上振れに対する反応は大きいかもしれない。

 欧州金融当局者の講演は、欧州午前にナーゲル独連銀総裁、午後にセンテノ・ポルトガル中銀総裁、マン英中銀金融政策委員会(MPC)委員が予定されている。欧州債利回りが低下基調のなかで、タカ派の独総裁やマン委員がどのような見解を示すか注目したい。

想定レンジ上限
・ポンドドルは23日高値1.2344ドル、ユーロドルも同日高値1.0930ドル。

想定レンジ下限
・ポンドドルは20日安値1.2161ドル、ユーロドルは22日安値1.0759ドル。


(小針)
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