ニューヨーク外国為替市場概況・31日 ドル円、小反発

 31日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小反発。終値は132.86円と前営業日NY終値(132.70円)と比べて16銭程度のドル高水準だった。欧州序盤には133.59円まで買われる場面もあったが、そのあとは徐々に上値が重くなった。米商務省が発表した2月米個人消費支出(PCE)デフレーターが総合・コアともに予想を下回ったことが分かると、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを早期に停止するとの見方が強まり、米長期金利の低下とともに円買い・ドル売りが進行。
 月末・四半期末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると、一時133.31円付近まで持ち直す場面もあったが、フィキシング通過後は再び弱含んだ。4時前には一時132.62円付近まで下押ししている。
 なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁はこの日、「金融政策は経済データに基づいて決定する」「景気の先行きは不透明な状況」「インフレは和らいだが、依然として目標の2%を大きく上回っている」などと述べた。

 ユーロドルは反落。終値は1.0839ドルと前営業日NY終値(1.0905ドル)と比べて0.0066ドル程度のユーロ安水準だった。欧州時間発表の3月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が予想を下回ったことを受けて、インフレへの過度な懸念が和らぐと、欧州中央銀行(ECB)が想定以上の利上げを迫られるとの観測が後退。ユーロ売り・ドル買いが優勢になった。
 米インフレの鈍化傾向を示す指標を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが入る場面もあったが、月末・四半期末のロンドン・フィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると再び下落。5時30分過ぎには一時1.0837ドルと日通し安値を更新した。

 ユーロ円は3営業日ぶりに反落。終値は144.09円と前営業日NY終値(144.70円)と比べて61銭程度のユーロ安水準。東京市場では一時145.67円と年初来高値を付けたものの、欧米市場に入ると週末を控えたポジション調整目的の売りが優勢となった。ドル円の失速やユーロドルの下落につれた売りも出て、5時30分過ぎには143.89円と本日安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:132.59円 - 133.59円
ユーロドル:1.0837ドル - 1.0926ドル
ユーロ円:143.89円 - 145.67円

(中村)
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