ニューヨーク外国為替市場概況・4日 ドル円、続落

 4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は131.71円と前営業日NY終値(132.46円)と比べて75銭程度のドル安水準だった。20時30分前に一時133.17円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後は一転売りが優勢となった。米労働省が発表した2月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が993.1万件と予想の1040.0万件を下回り、2021年5月以来の1000万件割れとなったことが分かると、米長期金利の低下とともにドル売りが進行。アジア時間の安値132.17円を下抜けて一時131.52円まで値を下げた。米長期金利の指標である米10年債利回りは一時3.3312%前後と約1週間ぶりの低水準を付けた。
 なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、5月2-3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きを予想する確率が60%近辺まで上昇した。前日は43%近辺だった。0.25%の利上げを予想する確率は40%近辺まで低下した。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0953ドルと前営業日NY終値(1.0899ドル)と比べて0.0054ドル程度のユーロ高水準だった。低調な米求人件数を受けて、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ休止観測が高まると、全般ドル売りが優勢となった。24時前には一時1.0973ドルと2月2日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。その後の下押しも1.0943ドル付近にとどまった。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.46と2月2日以来の安値を更新した。

 ユーロ円は小反落。終値は144.26円と前営業日NY終値(144.37円)と比べて11銭程度のユーロ安水準。欧州序盤に一時145.43円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後は次第に上値が重くなった。ドル円の下落につれた売りが出て一時143.96円と日通し安値を更新した。ダウ平均が一時320ドル超下落したことも相場の重し。
 ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。豪ドル円は一時88.59円、NZドル円は82.85円、カナダドル円は97.70円、南アフリカランド円は7.32円、トルコリラ円は6.83円まで値を下げた。

本日の参考レンジ
ドル円:131.52円 - 133.17円
ユーロドル:1.0883ドル - 1.0973ドル
ユーロ円:143.96円 - 145.43円

(中村)
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