欧州マーケットダイジェスト・11日 株高・金利上昇・円安
(11日終値:12日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=133.65円(11日15時時点比△0.40円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=145.82円(△0.65円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0910ドル(△0.0016ドル)
FTSE100種総合株価指数:7785.72(前営業日比△44.16)
ドイツ株式指数(DAX):15655.17(△57.28)
10年物英国債利回り:3.542%(△0.110%)
10年物独国債利回り:2.311%(△0.128%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
2月ユーロ圏小売売上高
前月比 ▲0.8% 0.8%・改
前年比 ▲3.0% ▲1.8%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは伸び悩み。欧州債利回りの上昇などを手掛かりに、イースター休暇明けの欧州勢がユーロ買い・ドル売りで参入。ドイツ株が昨年1月以来の高値を付けたほか、フランス株が過去最高値を更新するなど、欧州株相場が堅調に推移するとリスク・オンのユーロ買い・ドル売りも入った。前日の高値1.0917ドルを上抜けると、23時過ぎに一時1.0928ドルと日通し高値を更新した。
ただ、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。米連邦準備理事会(FRB)が5月に追加利上げを実施するとの観測が広がる中、米長期金利の上昇に伴うドル買いが入ると1.0896ドル付近まで下押しした。
なお、国際通貨基金(IMF)はこの日、最新の世界経済見通しを発表し、2023年の世界経済成長率を2.8%と前回1月の2.9%から下方修正した。ユーロ圏の23年成長率は0.8%と前回の0.7%から引き上げた。
・ドル円は底堅い動き。時間外の米10年債利回りが3.37%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。対ユーロなどでドル売りが強まった影響も受けて、20時過ぎに一時132.97円と日通し安値を更新した。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。米10年債利回りが上昇に転じたことで全般ドル買いが入ったほか、日銀の政策修正観測の後退を材料に引き続き円売りも出やすかった。アジア時間の高値133.69円を上抜けて一時133.76円と日通し高値を更新した。
もっとも、前日の高値133.87円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するグールズビー米シカゴ連銀総裁が「FRBは過度に積極的な利上げには慎重であるべき」と述べたことも相場の重し。
なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁はインタビューで「FRBが0.25%の利上げをあと1回実施するという見通しは妥当な出発点」としながらも、「政策の道筋は入手されるデータ次第」との認識を示した。また、「インフレ率が低下した場合、利下げに動く必要もある」と語った。
・ユーロ円はしっかり。日銀の政策修正観測が後退する中、欧州株高に伴う円売り・ユーロ買いが優勢となった。24時30分前に一時145.86円と昨年12月16日以来の高値を付けた。
・ロンドン株式相場は3日続伸し、3月9日以来約1カ月ぶりの高値で取引を終えた。米景気悪化への過度な警戒感が後退する中、銅価格の上昇などを背景にリオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われた。原油高を手掛かりにBPやシェルなどエネルギー株も買われ、相場の押し上げ要因となった。半面、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株は売られた。
・フランクフルト株式相場は続伸し、昨年1月以来の高値となった。前週末発表の3月米雇用統計を受けて米景気懸念が後退すると、投資家心理が改善し欧州株全般に買いが入った。個別ではハイデルベルグセメント(2.56%高)やボノビア(2.46%高)、BMW(2.33%高)などの上昇が目立った。
フランスの代表的な株式指数であるCAC40指数は0.89%高となり、過去最高値を更新した。
・欧州債券相場は下落。欧州株相場の上昇を受けて、相対的に安全資産とされる独国債に売りが出た。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=133.65円(11日15時時点比△0.40円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=145.82円(△0.65円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0910ドル(△0.0016ドル)
FTSE100種総合株価指数:7785.72(前営業日比△44.16)
ドイツ株式指数(DAX):15655.17(△57.28)
10年物英国債利回り:3.542%(△0.110%)
10年物独国債利回り:2.311%(△0.128%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
2月ユーロ圏小売売上高
前月比 ▲0.8% 0.8%・改
前年比 ▲3.0% ▲1.8%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは伸び悩み。欧州債利回りの上昇などを手掛かりに、イースター休暇明けの欧州勢がユーロ買い・ドル売りで参入。ドイツ株が昨年1月以来の高値を付けたほか、フランス株が過去最高値を更新するなど、欧州株相場が堅調に推移するとリスク・オンのユーロ買い・ドル売りも入った。前日の高値1.0917ドルを上抜けると、23時過ぎに一時1.0928ドルと日通し高値を更新した。
ただ、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。米連邦準備理事会(FRB)が5月に追加利上げを実施するとの観測が広がる中、米長期金利の上昇に伴うドル買いが入ると1.0896ドル付近まで下押しした。
なお、国際通貨基金(IMF)はこの日、最新の世界経済見通しを発表し、2023年の世界経済成長率を2.8%と前回1月の2.9%から下方修正した。ユーロ圏の23年成長率は0.8%と前回の0.7%から引き上げた。
・ドル円は底堅い動き。時間外の米10年債利回りが3.37%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。対ユーロなどでドル売りが強まった影響も受けて、20時過ぎに一時132.97円と日通し安値を更新した。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。米10年債利回りが上昇に転じたことで全般ドル買いが入ったほか、日銀の政策修正観測の後退を材料に引き続き円売りも出やすかった。アジア時間の高値133.69円を上抜けて一時133.76円と日通し高値を更新した。
もっとも、前日の高値133.87円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するグールズビー米シカゴ連銀総裁が「FRBは過度に積極的な利上げには慎重であるべき」と述べたことも相場の重し。
なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁はインタビューで「FRBが0.25%の利上げをあと1回実施するという見通しは妥当な出発点」としながらも、「政策の道筋は入手されるデータ次第」との認識を示した。また、「インフレ率が低下した場合、利下げに動く必要もある」と語った。
・ユーロ円はしっかり。日銀の政策修正観測が後退する中、欧州株高に伴う円売り・ユーロ買いが優勢となった。24時30分前に一時145.86円と昨年12月16日以来の高値を付けた。
・ロンドン株式相場は3日続伸し、3月9日以来約1カ月ぶりの高値で取引を終えた。米景気悪化への過度な警戒感が後退する中、銅価格の上昇などを背景にリオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われた。原油高を手掛かりにBPやシェルなどエネルギー株も買われ、相場の押し上げ要因となった。半面、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株は売られた。
・フランクフルト株式相場は続伸し、昨年1月以来の高値となった。前週末発表の3月米雇用統計を受けて米景気懸念が後退すると、投資家心理が改善し欧州株全般に買いが入った。個別ではハイデルベルグセメント(2.56%高)やボノビア(2.46%高)、BMW(2.33%高)などの上昇が目立った。
フランスの代表的な株式指数であるCAC40指数は0.89%高となり、過去最高値を更新した。
・欧州債券相場は下落。欧州株相場の上昇を受けて、相対的に安全資産とされる独国債に売りが出た。
(中村)