12日香港株=方向感欠く相場か、米CPI発表控え模様眺め

 12日の香港市場は方向感を欠いた相場か。米金融政策を見極める上で香港時間きょう夜に発表される3月の米消費者物価指数(CPI)が注目されるなか、模様眺めムードが強まりそうだ。前日の米株式相場が高安まちまちだったこともあり、相場全体を動かす新規の材料に乏しい。

 11日のNY株式相場はダウ平均が4営業日続伸したが、ハイテク株主体のナスダック総合は続落した。過度な景気悪化懸念が後退し、景気敏感株を買い直す動きが続いた半面、米10年債利回りが4営業日連続で上昇したことで、3月に大きく上昇したハイテク株には利益確定売りが続いた。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はアジア保険会社のAIAグループ(01299)や、中国インターネットサービス大手のテンセント(00700)、中国ネット通販大手アリババ集団(09988)が香港終値を下回って引けた。

 中国人民銀行(中央銀行)が11日発表した金融統計によると、国内金融機関による3月の人民元建て貸付残高増加額は3兆8900億元と、市場予想の3兆2350億元を上回った。3月末時点のマネーサプライM2は前年同月比12.7%増えた。伸び率は前月比0.2ポイント縮小し、市場予想(12.7%)と一致した。

(小針)
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