NY為替見通し=3月の米国住宅関連指標とカナダCPIに要注目か
本日のNY為替市場のドル円は、悪化が予想されている3月米住宅着工件数や建設許可件数を見極める展開が予想される。
3月米住宅着工件数の予想は前月比▲3.5%の140.0万件で2月の145.0万件から減少、建設許可件数は前月比▲6.5%の145.0万件で2月の155万件からの減少が見込まれている。
米国の中堅、中小銀行が融資を拡大してきた商業用不動産(CRE)の価値が低下しつつあるため、信用供与の抑制、その結果としての不良債権の増大が警戒されつつある。
そして、住宅ローン金利の高止まりを受けた住宅市場の悪化も、米国のリセッション(景気後退)入りへの警戒感を高めていることで、悪化の度合いを見極めて行くことになる。
4月14日に発表された米ミシガン大学の4月の消費者調査速報値では、1年先のインフレ期待が、ガソリンの値上がりを背景に4.6%へ上昇した。
昨日発表された4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数では、6カ月先の「支払い価格」が37.1となり、3月時点での31.4から5.7ポイント上昇していた。
OPECプラスの原油減産を受けた原油価格の上昇が4月調査のインフレ見通しを高めたことになる。
5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の追加利上げは織り込み済みだが、6月のFOMCでの追加利上げの確率が徐々に高まりつつあり、ドル高を支援しつつある。
一目均衡表でのドル円のテクニカル分析では、攻防の分岐点である雲の上限134.48円を上抜けつつあり、本日の終値が134.48円以上になれば、三役好転の強い買いシグナルが点灯することになる。
カナダの3月消費者物価指数(CPI)は、前年比+4.3%と予想されており、2月の13カ月ぶりの低水準である前年比+5.2%から伸び率が鈍化し、昨年6月の前年比+8.1%をピークにした伸び率鈍化の継続が見込まれている。カナダ中銀(BOC)は2会合連続で政策金利を4.50%に据え置いており、「CPIが今年半ばに3%程度に急速に減速する」との見方を示した。予想通りだった場合、年内利下げ観測が高まることになる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、3月15日の高値の135.11円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、4月17日の安値の133.63円。
(山下)
3月米住宅着工件数の予想は前月比▲3.5%の140.0万件で2月の145.0万件から減少、建設許可件数は前月比▲6.5%の145.0万件で2月の155万件からの減少が見込まれている。
米国の中堅、中小銀行が融資を拡大してきた商業用不動産(CRE)の価値が低下しつつあるため、信用供与の抑制、その結果としての不良債権の増大が警戒されつつある。
そして、住宅ローン金利の高止まりを受けた住宅市場の悪化も、米国のリセッション(景気後退)入りへの警戒感を高めていることで、悪化の度合いを見極めて行くことになる。
4月14日に発表された米ミシガン大学の4月の消費者調査速報値では、1年先のインフレ期待が、ガソリンの値上がりを背景に4.6%へ上昇した。
昨日発表された4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数では、6カ月先の「支払い価格」が37.1となり、3月時点での31.4から5.7ポイント上昇していた。
OPECプラスの原油減産を受けた原油価格の上昇が4月調査のインフレ見通しを高めたことになる。
5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の追加利上げは織り込み済みだが、6月のFOMCでの追加利上げの確率が徐々に高まりつつあり、ドル高を支援しつつある。
一目均衡表でのドル円のテクニカル分析では、攻防の分岐点である雲の上限134.48円を上抜けつつあり、本日の終値が134.48円以上になれば、三役好転の強い買いシグナルが点灯することになる。
カナダの3月消費者物価指数(CPI)は、前年比+4.3%と予想されており、2月の13カ月ぶりの低水準である前年比+5.2%から伸び率が鈍化し、昨年6月の前年比+8.1%をピークにした伸び率鈍化の継続が見込まれている。カナダ中銀(BOC)は2会合連続で政策金利を4.50%に据え置いており、「CPIが今年半ばに3%程度に急速に減速する」との見方を示した。予想通りだった場合、年内利下げ観測が高まることになる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、3月15日の高値の135.11円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、4月17日の安値の133.63円。
(山下)