株式明日の戦略-場中に買われて8連騰、目先は反落を警戒も基調は上か

 18日の日経平均は8日続伸。終値は144円高の28658円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1371/値下がり387。大型株の多くが先に決算を控えて動きづらい中、アイスペースが全市場の売買代金ランキング第5位となる大商いで10%を超える上昇。足元強いAbalanceも同7位と注目を集めて5%超上昇した。証券会社の新規カバレッジが入ったソシオネクストが大幅高。自己株取得を発表したアクシージアや、1Qの好決算が確認できた日置電機が急伸した。決算が好感されてきのう場中に値が付かなかったロコンドは、連日のストップ高比例配分となった。

 一方、レーザーテック、東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体装置株が軒並み大幅安。TSMCが設備投資計画を減額すると伝わったことが売り材料となった。前期の見通しを下方修正した大成建設が下落しており、清水建設や熊谷組など同業が連想売りに押された。減配を発表したヤマダHDが下落。大阪IR関連として先週賑わった杉村倉庫や桜島埠頭が急落しており、大運はストップ安となった。

 本日グロースに新規上場した位置情報補正サービスを提供するジェノバは、買いが殺到して初値は持ち越しとなった。

 日経平均は8日続伸。スタートは小幅高で値を消す場面もあったが、場中の動きが良く、3桁の上昇で終えた。楽観に傾きすぎることなく、健全な高値警戒感を市場参加者で共有しながら、それでも強いという状況が続いている。きょうは3月高値を超えられなかったが、超えても超えなくても、そろそろどこかで大きめの売りは出てくるかもしれない。きょうの半導体株が弱かった理由の一つにTSMCのニュースがあったが、そのTSMCの決算発表が木曜20日に予定されている。

 ただ、国内では来週からは3月企業の決算発表が出始める。トヨタや東京エレクトロンなどの最近の値動きを見ると、日経平均が8連騰しているとは思えないくらいチャートの形状が悪く、別の言い方をすれば過熱感がない。押し目があれば、それを待っていた投資家からの買いが入る公算が高い。業績相場に突入するため、利益の裏付けが乏しいのに跳ねている銘柄は利益確定のタイミングと考える。しかし、指標面でそれほど割高になっていない銘柄に関しては、ここから業績を確認することで改めて買われるものも多くなるだろう。日経平均やTOPIXに関しても、中期ではまだ基調は上とみておいた方が良い。
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。