株式明日の戦略-9日ぶり反落も後場は値を保つ、もうしばらくは「待ち」の状態

 19日の日経平均は9日ぶり反落。終値は52円安の28606円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり638/値下がり1081。アイスペースが値動きは荒かったものの、全市場の売買代金2位となる大商いで2%高。三菱UFJ、三井住友、第一生命、東京海上など金融株の動きが良かった。訪日客指標の発表を前に、JAL、ANA、JR東・西などインバウンド関連が全般堅調。旅工房やハナツアーが値を飛ばした。証券会社が目標株価を引き上げたソシオネクストが大幅高。上方修正と増配を発表した万世電機は、買いが殺到してストップ高比例配分となった。

 一方、Abalanceがストップ安。キーエンスやリクルートなど主力グロース株が売りに押された。証券会社のリポートを材料に電子部品関連が嫌われており、TDK、太陽誘電、ニデックなどが強めの下落。川崎汽船など海運株が全般軟調となった。前期の見通しを引き下げたLIXILが大幅安。広済堂HDやアセンテックなど、直近で跳ねた銘柄に大きく下げるものが多かった。

 本日スタンダードに新規上場したエキサイトは、高い初値をつけたものの、終値は初値を下回った。上場2日目で初値をつけたジェノバは、寄った後も上値を伸ばした。

 日経平均は9日ぶり反落。ただ、前場で下げが大きくなって続伸記録ストップが濃厚となったものの、後場は比較的値を保った。安値は前場につけた28531円までで、28500円も割り込んでおらず、下げたけれども売りづらさが意識された1日でもあった。来週の決算発表本格化を前に、もうしばらく「待ち」の状態が続くことから、あす以降は上値追いには慎重になり、押し目があれば買うというスタンスで臨む投資家が増えると予想される。その間は経済指標や海外企業の決算などを横目で見ながら、全体としては方向感に欠ける動きが続くだろう。日経平均は5日線(28486円、19日時点)がサポートとして機能するかどうかが注目される。
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