欧州マーケットダイジェスト・24日 株小幅安・金利上昇・ユーロ高

(24日終値:25日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=134.35円(24日15時時点比▲0.02円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=148.37円(△0.86円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1044ドル(△0.0066ドル)
FTSE100種総合株価指数:7912.20(前営業日比▲1.93)
ドイツ株式指数(DAX):15863.95(▲17.71)
10年物英国債利回り:3.781%(△0.023%)
10年物独国債利回り:2.508%(△0.027%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
4月独Ifo企業景況感指数        93.6      93.2・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは堅調。4月独Ifo企業景況感指数が93.6と前回改定値の93.2から改善し、予想の93.4を上回ったことが分かると全般ユーロ買いが先行。欧州中央銀行(ECB)高官からタカ派的な発言が相次いで伝わったこともユーロ買いを促し、3時前に一時1.1048ドルと日通し高値を更新した。NY市場に入ると米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも目立った。
 なお、ウンシュ・ベルギー中銀総裁は「賃金の伸びが鈍化しなければ利上げを継続」「金利をある時点で4%にしなければならないとしても驚きはない」と述べ、市場の想定以上に金融引き締めが進む可能性を示唆したほか、シュナーベルECB専務理事は「インフレについて勝利宣言するのは時期尚早」「来週の理事会で0.50%の利上げの可能性を排除しない」などと語った。

・ユーロ円はしっかり。利上げを継続するECBと、金融緩和策の継続が見込まれる日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ユーロ買いが優勢となった。23時30分前に一時148.47円と2014年12月以来約8年4カ月ぶりの高値を更新した。

・ドル円は伸び悩み。日銀が27-28日に開く金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策を維持するとの見方が強まる中、円売り・ドル買いが進行。21時30分前に一時134.73円と日通し高値を付けた。
 ただ、買い一巡後はやや上値が重くなった。米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入ったほか、4月米ダラス連銀製造業活動指数が▲23.4と前回の▲15.7から悪化し、予想の▲12.0を下回ったことが相場の重しとなった。3時前には134.29円付近まで下押しした。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに小反落。前週末に約1カ月半ぶりの高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが先行したものの、売り一巡後は方向感に乏しい展開となった。アングロ・アメリカンやグレンコアなど素材株が売られた一方、セグロやブリティッシュ・ランドなど不動産株が買われた。

・フランクフルト株式相場は小反落。時間外のダウ先物が下落した影響で独株にも売りが波及したものの、売り一巡後は方向感に乏しい展開となった。個別ではザランド(2.16%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(1.52%安)、SAP(1.46%安)などの下げが目立った。半面、シーメンス・ヘルシニアーズ(3.58%高)やザルトリウス(2.94%高)などが上げた。

・欧州債券相場は下落。ECBの利上げ継続観測を背景に独国債に売りが出た。

(中村)
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