欧州マーケットダイジェスト・25日 株安・金利低下・円高

(25日終値:26日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=133.57円(25日15時時点比▲0.62円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=146.51円(▲1.75円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0968ドル(▲0.0081ドル)
FTSE100種総合株価指数:7891.13(前営業日比▲21.07)
ドイツ株式指数(DAX):15872.13(△8.18)
10年物英国債利回り:3.695%(▲0.086%)
10年物独国債利回り:2.384%(▲0.124%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ユーロ円は一転下落した。アジア市場では一時148.62円と2014年12月以来約8年4カ月ぶりの高値を付けたものの、欧米市場に入ると軟調に推移した。米中対立の激化懸念や中国景気の先行き不透明感などから欧州株相場が下落して始まると、リスク・オフの円買いが先行。米地銀の預金流出が相場の重しなり、ダウ平均が一時320ドル超下落したことも嫌気されて、3時過ぎには146.43円と日通し安値を付けた。
 ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は165.60円、豪ドル円は88.32円、NZドル円は81.91円、カナダドル円は97.81円、スイスフラン円は149.70円、南アフリカランド円は7.26円まで値を下げた。

・ユーロドルはさえない。欧州の銀行株が大幅に下落したことで投資家がリスク回避姿勢を強めると、ユーロ売り・ドル買いが進行。米国株相場の下落もリスク・オフのドル買いを促し、3時前には1.0964ドルと日通し安値を更新した。また、ポンドドルは1.2387ドル、豪ドル米ドルは0.6614米ドル、NZドル米ドルは0.6135米ドルまで値を下げた。

・ドル円は頭が重かった。アジア市場では一時134.47円まで買われる場面があったが、前日の高値134.73円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。世界景気の下押し懸念がくすぶる中、株価の下落もリスク回避の円買い・ドル売りを誘った。4月米消費者信頼感指数や4月米リッチモンド連銀製造業景気指数が予想を下回ったことも相場の重しとなり、一時133.45円と本日安値を付けた。
 対欧州・オセアニア通貨でドル買いが進んだ影響を受けて、134円台前半まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。

・ロンドン株式相場は続落。米中対立の激化懸念や中国景気の先行き不透明感などから投資家がリスク回避姿勢を強めると株売りが広がった。米国株相場の下落も相場の重し。原油や非鉄金属相場の下落を背景に、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値を下げた。

・フランクフルト株式相場は小反発。米中対立の激化懸念や中国景気の先行き不透明感などから安く始まったものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げ、引けにかけては上げに転じた。個別ではダイムラー・トラック・ホールディング(2.90%高)やSAP(2.25%高)などが買われた半面、ドイツ銀行(3.83%安)やザルトリウス(2.99%安)などが売られた。

・欧州債券相場は上昇。欧州の銀行株が大幅に下落したことで、投資家がリスク回避姿勢を強めると、相対的に安全資産とされる独国債に買いが入った。

(中村)
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