欧州マーケットダイジェスト・20日 株安・金利低下・ドル安
(20日終値:21日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=134.28円(20日15時時点比▲0.41円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=147.30円(▲0.35円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0970ドル(△0.0008ドル)
FTSE100種総合株価指数:7902.61(前営業日比△3.84)
ドイツ株式指数(DAX):15795.97(▲99.23)
10年物英国債利回り:3.767%(▲0.089%)
10年物独国債利回り:2.445%(▲0.070%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
3月独生産者物価指数(PPI)
前月比 ▲2.6% ▲0.3%
4月仏企業景況感指数 102 103
2月ユーロ圏貿易収支
季調済 1億ユーロの赤字 116億ユーロの赤字・改
季調前 46億ユーロの黒字 306億ユーロの赤字
4月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)▲17.5 ▲19.1・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は軟調だった。欧州市場序盤に一時134.86円付近まで買われる場面もあったが、アジア時間に付けた日通し高値134.97円や節目の135.00円がレジスタンスとして意識されると失速した。NY市場に入り、4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や3月米中古住宅販売件数、3月米景気先行指標総合指数が軒並み予想を下回ったことが分かると米長期金利の低下とともに全般ドル売りが活発化。24時前に一時134.01円と日通し安値を更新した。米長期金利の指標である米10年債利回りは一時3.5223%前後まで低下した。
なお、メスター米クリーブランド連銀総裁は講演で「政策金利を5%以上に引き上げ、しばらく維持する必要がある」としながらも、「金融環境の引き締まりが経済に与える影響に注目」と述べ、政策運営に「慎重」である必要性を指摘した。
・ユーロドルは方向感に乏しい展開だった。独長期金利の低下をきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行し、21時過ぎに一時1.0934ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.0917ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが進んだ。この日発表された米経済指標が軒並み低調な内容となったこともユーロ買い・ドル売りを促し、23時過ぎに一時1.0989ドルと日通し高値を付けた。もっとも、17日の高値1.1000ドルがレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。
なお、欧州中央銀行(ECB)が公表した3月16日分の理事会議事要旨では「大多数のメンバーが0.50%の利上げを支持した」ことが明らかになった。また、一部のメンバーはインフレ見通しへの上振れリスクを認め、現在の物価予想に疑義を呈した。
・ユーロ円はドル円と似た動き。日本時間夕刻に一時147.82円付近まで買われたものの、アジア時間に付けた日通し高値147.83円や前日に付けた約半年ぶりの高値147.86円がレジスタンスとして意識されると失速した。欧米株価の下落も相場の重しとなり、一時147.02円と日通し安値を更新した。
・ロンドン株式相場は小反発。高金利と高インフレ継続による景気悪化懸念が売りを誘ったものの、引けにかけては押し目買いなどが入ったため上げに転じた。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が買われた半面、BPやシェルなどエネルギー株が売られた。
・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反落。ECBの金融引き締めが長期化し、景気が一段と悪化するとの懸念から株売りが優勢となった。前日に1年3カ月ぶりの高値を付けたあとだけに利益確定目的の売りも出やすかった。個別ではザルトリウス(10.51%安)やポルシェ(4.09%安)、BMW(3.84%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は上昇。欧州株相場の下落を受けて相対的に安全資産とされる独国債に買いが入った。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=134.28円(20日15時時点比▲0.41円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=147.30円(▲0.35円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0970ドル(△0.0008ドル)
FTSE100種総合株価指数:7902.61(前営業日比△3.84)
ドイツ株式指数(DAX):15795.97(▲99.23)
10年物英国債利回り:3.767%(▲0.089%)
10年物独国債利回り:2.445%(▲0.070%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
3月独生産者物価指数(PPI)
前月比 ▲2.6% ▲0.3%
4月仏企業景況感指数 102 103
2月ユーロ圏貿易収支
季調済 1億ユーロの赤字 116億ユーロの赤字・改
季調前 46億ユーロの黒字 306億ユーロの赤字
4月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)▲17.5 ▲19.1・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は軟調だった。欧州市場序盤に一時134.86円付近まで買われる場面もあったが、アジア時間に付けた日通し高値134.97円や節目の135.00円がレジスタンスとして意識されると失速した。NY市場に入り、4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や3月米中古住宅販売件数、3月米景気先行指標総合指数が軒並み予想を下回ったことが分かると米長期金利の低下とともに全般ドル売りが活発化。24時前に一時134.01円と日通し安値を更新した。米長期金利の指標である米10年債利回りは一時3.5223%前後まで低下した。
なお、メスター米クリーブランド連銀総裁は講演で「政策金利を5%以上に引き上げ、しばらく維持する必要がある」としながらも、「金融環境の引き締まりが経済に与える影響に注目」と述べ、政策運営に「慎重」である必要性を指摘した。
・ユーロドルは方向感に乏しい展開だった。独長期金利の低下をきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行し、21時過ぎに一時1.0934ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.0917ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが進んだ。この日発表された米経済指標が軒並み低調な内容となったこともユーロ買い・ドル売りを促し、23時過ぎに一時1.0989ドルと日通し高値を付けた。もっとも、17日の高値1.1000ドルがレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。
なお、欧州中央銀行(ECB)が公表した3月16日分の理事会議事要旨では「大多数のメンバーが0.50%の利上げを支持した」ことが明らかになった。また、一部のメンバーはインフレ見通しへの上振れリスクを認め、現在の物価予想に疑義を呈した。
・ユーロ円はドル円と似た動き。日本時間夕刻に一時147.82円付近まで買われたものの、アジア時間に付けた日通し高値147.83円や前日に付けた約半年ぶりの高値147.86円がレジスタンスとして意識されると失速した。欧米株価の下落も相場の重しとなり、一時147.02円と日通し安値を更新した。
・ロンドン株式相場は小反発。高金利と高インフレ継続による景気悪化懸念が売りを誘ったものの、引けにかけては押し目買いなどが入ったため上げに転じた。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が買われた半面、BPやシェルなどエネルギー株が売られた。
・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反落。ECBの金融引き締めが長期化し、景気が一段と悪化するとの懸念から株売りが優勢となった。前日に1年3カ月ぶりの高値を付けたあとだけに利益確定目的の売りも出やすかった。個別ではザルトリウス(10.51%安)やポルシェ(4.09%安)、BMW(3.84%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は上昇。欧州株相場の下落を受けて相対的に安全資産とされる独国債に買いが入った。
(中村)