欧州マーケットダイジェスト・21日 株高・円安・ドル持ち直し

(21日終値:22日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=134.11円(21日15時時点比△0.32円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=147.26円(△0.63円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0981ドル(△0.0022ドル)
FTSE100種総合株価指数:7914.13(前営業日比△11.52)
ドイツ株式指数(DAX):15881.66(△85.69)
10年物英国債利回り:3.758%(▲0.009%)
10年物独国債利回り:2.481%(△0.036%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
3月英小売売上高(自動車燃料含む)
前月比                ▲0.9%     1.1%・改
前年比                ▲3.1%    ▲3.3%・改
3月英小売売上高(自動車燃料除く)
前月比                ▲1.0%     1.4%・改
前年比                ▲3.2%    ▲3.0%・改
4月仏製造業PMI速報値        45.5        47.3
4月仏サービス部門PMI速報値     56.3        53.9
4月独製造業PMI速報値        44.0        44.7
4月独サービス部門PMI速報値     55.7        53.7
4月ユーロ圏製造業PMI速報値     45.5        47.3
4月ユーロ圏サービス部門PMI速報値  56.6        55.0
4月英製造業PMI速報値        46.6        47.9
4月英サービス部門PMI速報値     54.9        52.9

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は一転上昇した。米10年債利回りが3.49%台まで低下したことを受けて円買い・ドル売りが先行。22時30分過ぎに一時133.55円と日通し安値を付けた。
 ただ、4月米製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を上回ったことが伝わると一転ドル買いが優勢に。米10年債利回りが3.57%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、アジア時間の高値134.29円や一目均衡表雲の上限134.30円を上抜けて一時134.49円まで上値を伸ばした。

・ポンドは対ドルで一時1.2367ドル、対ユーロで0.8861ポンド、対円で165.52円まで売り込まれる場面があった。3月英小売売上高が下振れたことやラーブ英副首相がパワハラ問題で辞任したことを受けてポンド売りが出た。

・ユーロドルは方向感に乏しい展開だった。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測を背景にユーロ買い・ドル売りが入ると一時1.0994ドルと日通し高値を付けたものの、17日の高値1.1000ドルがレジスタンスとして意識されると失速した。4月米PMIの上振れをきっかけに全般ドル買いが優勢になると一時1.0943ドル付近まで下押しした。ただ、アジア時間に付けた日通し安値1.0938ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが入り1.0987ドル付近まで再び強含んだ。

・ユーロ円は堅調だった。ユーロドルの上昇につれた買いが入ったあとは、ドル円の持ち直しに伴う円売り・ユーロ買いが出て一時147.57円と日通し高値を更新した。

・ロンドン株式相場は小幅ながら続伸し、3月8日以来約1カ月半ぶりの高値で取引を終えた。3月英小売売上高が予想を下回ったことが嫌気されて売りが先行したものの、売り一巡後は買い戻しがやや優勢となった。良好な米経済指標を受けて、米景気の先行き懸念が後退したことが相場を下支えした。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株の上昇が目立った。半面、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株の下げが目立った。

・フランクフルト株式相場は反発。ECBの利上げ継続観測を背景に売りが先行したほか、4月独製造業PMI速報値が予想を下回ったことが相場の重しとなり、しばらくは小安く推移した。ただ、良好な米経済指標を受けて米景気の先行き懸念が後退すると独株にも買い戻しが入り上げに転じた。個別ではSAP(5.07%高)やメルク(3.34%高)、フレゼニウス(1.94%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。ECBの利上げ継続観測を背景に独国債に売りが出た。

(中村)
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