27日香港株=軟調か、米金融システム不安への警戒感などが重荷

 27日の香港市場は軟調か。米金融システムの不安への警戒感が重荷になりそうだ。米中堅銀行のファースト・リパブリック・バンクの経営不安が再燃し、銀行の貸し渋りが米景気を冷やすとの懸念が強まった。また、3月の米耐久財受注が市場予想を上回る内容となったことを受け、米金融引き締めの長期化も引き続き懸念材料になるだろう。中国共産党が週内に開く中央政治局会議や香港時間27日夜に発表される2023年1-3月期の米国内総生産(GDP)速報値を見極めようと、様子見姿勢が強まる可能性もある。

 一方、四半期決算などを手掛かりに個別銘柄を物色する動きは引き続き活発となるだろう。きょうはハンセン指数構成銘柄のBYD(01211)、CNOOC(00883)などが2023年1-3月期決算を発表する。

 26日のNY市場でダウ平均は228米ドル安と続落。前日に約50%下落した地銀のファースト・リパブリック・バンクが30%安と大幅に続落したことがセンチメントの悪化につながった。一方、好決算を受けてマイクロソフト、ボーイングなどは上昇し、相場を下支えた。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は3営業日ぶりに反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株ではHSBC(00005)が香港終値を上回った半面、AIAグループ(01299)、テンセント(00700)、JDドットコム(09618)、アリババ集団(09988)などが下回って引けた。

(小針)
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