NY為替見通し=米1-3月期GDP速報値や失業保険継続受給者数に要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、1-3月期米国内総生産(GDP)速報値や米新規失業保険申請件数と失業保険継続受給者数を見極めつつ、米地銀ファースト・リパブリック・バンクの関連報道や米2・10年債利回りの動向を注視していく展開が予想される。

 1-3月期米GDP速報値は前期比年率+2.0%と予想されており、昨年10-12月期の前期比年率+2.6%からの減速が見込まれている。
 また、米国4月の雇用統計の調査対象週(4月12日週)の失業保険継続受給者数は187.8万人と予想されており、来週発表される米国4月の雇用統計に向けて要注目か。

 米下院は昨日の本会議で、連邦債務の法定上限引き上げ(1兆5000億ドル)と歳出削減(4兆8000億ドル)をリンクさせたマッカーシー下院議長の法案を、賛成217、反対215の賛成多数で可決した。しかし、民主党会派が多数を占める上院では法案は否決されることが確実となっている。
 イエレン米財務長官は、デフォルトの危険が現実的になる前に債務上限を引き上げる時間がどの程度議会にあるのか、今週末までに新たなガイダンスを示すと報じられている。
 市場筋の見立てでは、Xデイは、7月後半頃と予想されているが、税収の伸び悩みで6月初めに早まる可能性が警戒されている。

 バー米連邦準備理事会(FRB)副議長(銀行監督担当)は、5月1日までに金融機関の経営破綻に関する報告書を提出する予定となっており、5月2-3日のFOMCでの参考資料となるため、関連ヘッドラインには警戒しておきたい。

 ドル円の一目均衡表でのテクニカル分析では、雲(上限133.42円・下限132.57円)の上での推移となっている。
 5月2-3日のFOMCでは、10回目となる0.25%の利上げが確実視されているが、声明文が発表される3日には、雲の上限と下限が132.74円で交差し、相場の転換となる「変化日」が警戒されており、念頭に置いておきたい。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、一目・転換線の134.08円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、一目・雲の下限の132.57円。


(山下)
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