株式明日の戦略-プラスで終えて5日線も上回る、週間プラスで終われるか

 11日の日経平均は小幅反発。終値は4円高の29126円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり740/値下がり1021。Abalanceが商いを伴って連日の大幅高。主力どころでは今期の大幅営業増益計画を提示したパナソニックや、傘下のJX金属の株式上場準備を開始すると発表したENEOSに強い買いが入った。ユナイテッドアローズ、三菱製紙、SREHDなどが決算を材料に急伸。上方修正と増配を発表したOATアグリオがストップ高となった。

 一方、1Qが大幅減益となった花王が5%を超える下落。前期の着地が計画を大幅に下振れた住友大阪セメントが急落し、同業の太平洋セメントも連れ安した。きょうは建設株の決算を場中に多く消化したが、大林組、清水建設、西松建設など注目度の高い銘柄の反応は売りとなった。住友鉱山、アジアパイル、三井倉庫などが決算を材料に急落した。

 日経平均は小動き。米国動向からはバリュー株からグロース株への資金シフトが進むかと思われたが、物色の変化を感じさせるような動きはあまり見られなかった。今は日本株の基調が強いことから、変化がなければ売りも抑制される。きょうはプラスで終えた上に、終値(29126円)ではきっちり5日線(29119円、11日時点)を上回った。グロース株は相場の主役になりそこねたものの、日本株全体ではまだ上を試しに行けるとの期待が高まった1日であった。企業決算は15日(月)まででほぼ出そろうため、週末のあすは先を見越せば利益確定売りが出やすい日になる。言い換えれば、あすの動きが良ければ今の日本株に逆らうのは分が悪いということになる。先週末の終値は29157円。5日線にも近いことから、これらを上回って週を終えることができるかに注目したい。
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