ロンドン為替見通し=ポンドドル、1-3月期英GDP速報値に要注目

 本日のロンドン為替市場のポンドドルは、英国の1-3月期GDP速報値や3月GDPに注目することになる。

 3月英GDPは前月比横ばいと予想されており、2月の前月比横ばいから変わらずと見込まれている。すなわち、英国の月ベースのGDPは、低迷状況にある。そして、1-3月期英GDP速報値は前期比+0.1%と予想されており、昨年10-12月期の前期比+0.1%と変わらずと見込まれている。よって、4半期ベースのGDPも、マイナス成長は免れているものの、低迷していることになる。

 イングランド銀行(BOE)の見通しでは、英国のGDPは1-3月(第1四半期)と4-6月(第2四半期)は、ストや祝日の影響でゼロ成長が続くが、季節・労働日数調整値ではそれぞれ+0.2%前後の成長が見込まれている。
 リスクシナリオは、月ベースか4半期ベースでマイナス成長に落ち込んだ場合となり、インフレ高進と景気減速が併存するスタグフレーションへの警戒感を高めることになる。

 本日は、ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミストの講演が予定されている。ピルMPC委員は、14回のMPCに参加した内、12回も利上げを主張してきたタカ派の急先鋒であり、本日の講演でも市場が織り込んでいるターミナルレート(利上げの最終到達点)4.95%への見解に注目しておきたい。

 ユーロドルは、ユーロ圏4月の消費者物価指数(HICP)改定値を見据えて、先日のドイツ4月のCPI改定値(※速報値と変わらず)に続き、本日のフランス4月のCPI改定値に注目か。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0996ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:147.60円(日足一目均衡表・基準線)
・ポンドドル:1.2680ドル(5/10高値)
・ポンド円:170.09円(日足一目均衡表・転換線)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0813ドル(日足一目均衡表・雲の上限)
・ユーロ円:145.77円(4/12安値)
・ポンドドル:1.2436ドル(5/2安値)
・ポンド円: 166.49円(4/28安値)


(山下)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。