欧州マーケットダイジェスト・15日 株高・金利上昇・資源国通貨高

(15日終値:16日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=136.07円(15日15時時点比▲0.11円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=148.00円(△0.02円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0876ドル(△0.0009ドル)
FTSE100種総合株価指数:7777.70(前営業日比△23.08)
ドイツ株式指数(DAX):15917.24(△3.42)
10年物英国債利回り:3.817%(△0.039%)
10年物独国債利回り:2.309%(△0.033%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
4月独卸売物価指数(WPI、前月比)  ▲0.4%      0.2%
4月スイス生産者輸入価格(前月比)  0.2%       0.2%
3月ユーロ圏鉱工業生産
前月比                ▲4.1%     1.5%
前年比                ▲1.4%     2.0%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は一進一退。欧米の株式相場が底堅く推移したことを背景に、投資家のリスク志向が改善すると円売り・ドル買いがじわりと強まった。18時30分過ぎには一時136.32円と日通し高値を更新した。
 NY市場に入り、5月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が▲31.8と予想の▲2.5を大幅に下回ったことが伝わると一時135.71円付近まで売られたものの、週明け早朝取引で付けた日通し安値135.59円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。米利上げ停止観測が後退する中、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも出て136.20円付近まで持ち直した。

・ユーロドルはもみ合い。3月ユーロ圏鉱工業生産が予想を下回ったことが伝わるとユーロ売り・ドル買いが先行し一時1.0856ドル付近まで値を下げたものの、アジア時間早朝に付けた日通し安値1.0846ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米経済指標の下振れをきっかけにユーロ買い・ドル売りが強まると、21時30分過ぎに一時1.0891ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出ると1.0864ドル付近まで押し戻されている。

・資源国通貨は堅調だった。WTI原油先物価格が堅調に推移したうえ、一時は140ドル近く下げたダウ平均がプラス圏を回復したことが投資家心理の改善につながった。カナダドルは対米ドルで1.3459カナダドル、対円で101.14円まで上昇したほか、豪ドルは対米ドルで0.6709米ドル、対円で91.32円まで値を上げた。

・ユーロ円は方向感に乏しい展開だった。日本時間夕刻に一時147.60円付近まで売られたものの、21時30分前には148.18円と日通し高値を更新。そのあとはドル円が失速したタイミングで147.62円付近まで下押ししたものの、売り一巡後は再び148円台前半まで持ち直した。

・ロンドン株式相場は続伸。日本や中国など、アジアの主要な株式相場が軒並み上昇したため買い安心感が広がった。米株価指数先物が堅調に推移したことも相場の支援材料。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が買われたほか、HSBCやロイズ・バンキング・グループなど金融株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は小幅ながら続伸。日本や中国など本日のアジア株相場が上昇したことを受けて買いが入った。ただ、3月ユーロ圏鉱工業生産が予想を下回ったことが相場の重しとなったため上値は限定的だった。個別ではシーメンス・エナジー(2.46%高)やヘンケル(2.31%高)、シーメンス・ヘルシニアーズ(1.93%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。株高を受けた。

(中村)
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