ニューヨーク外国為替市場概況・16日 ドル円、4日続伸

 16日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4日続伸。終値は136.39円と前営業日NY終値(136.12円)と比べて27銭程度のドル高水準だった。4月米小売売上高が予想を下回ったことが分かると一時135.69円と日本時間夕刻に付けた日通し安値に面合わせしたものの、前日の安値135.59円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。その後発表された4月米鉱工業生産や5月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数が予想を上回ったことが明らかになると、米長期金利の上昇とともに円売り・ドル買いが活発化した。前日の高値136.32円や3日の高値136.63円を上抜けて一時136.68円まで上値を伸ばした。
 メスター米クリーブランド連銀総裁が「金利は十分に制限された水準にない」と述べたほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁が「インフレを引き下げるために必要なら一段の利上げを実施することに抵抗はない」と発言したこともドル買いを誘った。
 ただ、米長期金利が上昇幅を縮めると徐々に上値が重くなった。米債務上限問題を巡る先行き不安からダウ平均が一時340ドル超下落したことも相場の重し。
 なお、バイデン米大統領はG7広島サミット出席後に予定していた豪州とパプアニューギニア訪問を取りやめ、債務上限を巡る協議のため21日に米国に戻ると伝わった。

 ユーロドルは小反落。終値は1.0862ドルと前営業日NY終値(1.0874ドル)と比べて0.0012ドル程度のユーロ安水準だった。欧州時間発表の5月独ZEW景況感指数が予想を下回り、2022年12月以来5カ月ぶりの低水準を記録すると、独景気への警戒感からユーロ売りが先行。米経済指標の上振れで米金利が上昇するとユーロ売り・ドル買いがさらに強まり、一時1.0855ドルと日通し安値を更新した。

 ユーロ円は小幅ながら3日続伸。終値は148.16円と前営業日NY終値(148.01円)と比べて15銭程度のユーロ高水準。21時30分過ぎに一時147.73円付近まで売られたものの、アジア時間に付けた日通し安値147.61円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。2時前には一時148.50円と日通し高値を更新した。ただ、米国株の下落に伴う売りが出ると148.01円付近まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:135.69円 - 136.68円
ユーロドル:1.0855ドル - 1.0905ドル
ユーロ円:147.61円 - 148.50円

(中村)
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