ニューヨーク外国為替市場概況・24日 ユーロドル、5日ぶり反発

 24日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは5営業日ぶりに反発。終値は1.0847ドルと前営業日NY終値(1.0815ドル)と比べて0.0032ドル程度のユーロ高水準だった。5月米ミシガン大学消費者態度指数確報値は予想を上回ったものの、消費者の期待インフレ率が予想を下回り、速報値から下方修正されたため全般ドル売りが先行した。米長期金利の指標である米10年債利回りが低下に転じたこともユーロ買い・ドル売りを促し、1時30分前に1.0858ドルと日通し高値を更新した。市場では「米国と英国の3連休を控えた週末とあって、ポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りが入った」との声も聞かれた。
 ナーゲル独連銀総裁はこの日、「欧州中央銀行(ECB)はおそらく6月に利下げする可能性がある」としながらも、追加利下げについては「9月まで待たなければならないだろう」などと発言。「ECBが6月に利下げに踏み切っても、その後の利下げペースは緩やかなものにとどまる」との見方もユーロを下支えした。

 ドル円は小幅ながら3日続伸。終値は156.99円と前営業日NY終値(156.93円)と比べて6銭程度のドル高水準だった。米ミシガン大学が発表した消費者の期待インフレ率が予想を下回るとじり安の展開となった。1時30分過ぎに一時156.82円と日通し安値を更新した。
 なお、神田財務官は先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に出席後、記者団に対して「為替、過度な変動があれば適切な行動をとる」と話したものの、イエレン米財務長官が「為替介入はめったに使用されない手段であるべき」との見解を繰り返す中、円買い・ドル売りでの反応は鈍かった。
 もっとも、米国の3連休を控えた週末とあって大きな方向感は出なかった。今日の高値は東京時間に付けた157.15円で値幅は33銭程度だった。

 ユーロ円は上昇。終値は170.23円と前営業日NY終値(169.73円)と比べて50銭程度のユーロ高水準。ユーロドルの上昇につれた円売り・ユーロ買いが出たほか、米国株相場の上昇を背景にリスク・オンの円売りが出ると一時170.50円と4月29日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。その後の下押しも170.17円付近にとどまった。

本日の参考レンジ
ドル円:156.82円 - 157.15円
ユーロドル:1.0806ドル - 1.0858ドル
ユーロ円:169.63円 - 170.50円

(中村)
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