ニューヨーク外国為替市場概況・10日 ユーロドル、続落

 10日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは続落。終値は1.0765ドルと前営業日NY終値(1.0801ドル)と比べて0.0036ドル程度のユーロ安水準だった。6-9日に実施された欧州議会選挙では欧州連合(EU)に懐疑的な勢力が伸長し、フランスでは下院議会の解散と総選挙の実施が決まった。仏政局不安を背景にユーロ売りが出ると、欧州時間に一時1.0733ドルと5月9日以来約1カ月ぶりの安値を付けた。
 ただ、NYの取引時間帯に入ると下げ渋る展開に。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が「金利は必ずしも直線的に低下するわけではない」「ECBはまだインフレ退治の勝利宣言はしない」などと発言すると、「ECBは追加利下げを急いでいない」との見方からユーロを買い戻す動きが出た。取引終了間際には1.0767ドル付近まで下げ幅を縮めた。

 ドル円は続伸。終値は157.04円と前営業日NY終値(156.75円)と比べて29銭程度のドル高水準だった。11-12日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や13-14日の日銀金融政策決定会合を前に様子見ムードが広がる中、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが出てじり高の展開となった。4時過ぎには157.10円付近まで値を上げ、東京時間に付けた日通し高値157.20円に近づいた。

 ユーロ円は3日続落。終値は169.06円と前営業日NY終値(169.33円)と比べて27銭程度のユーロ安水準。仏政局不安を背景にユーロ売りが先行すると19時30分前に一時168.30円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。4時30分前には169.08円付近まで下げ幅を縮めた。

本日の参考レンジ
ドル円:156.52円 - 157.20円
ユーロドル:1.0733ドル - 1.0809ドル
ユーロ円:168.30円 - 169.35円

(中村)
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