ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ドル円、底堅い

 16日のニューヨーク外国為替市場でドル円は底堅い動き。24時時点では141.49円と22時時点(141.29円)と比べて20銭程度のドル高水準だった。米ミシガン大学が発表した6月消費者態度指数(速報値)は63.9と予想の60.0を上回った一方、消費者の期待インフレ率は1年先が3.3%と前月の4.2%から大幅に低下し、予想の4.1%を下回った。指標発表直後はインフレ期待の下振れに反応し一時140.93円付近まで下げたものの、すぐに持ち直した。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが優勢になると、前日の高値141.50円を上抜けて一時141.57円と昨年11月以来7カ月ぶりの高値を付けた。

 ユーロドルは一転下落。24時時点では1.0925ドルと22時時点(1.0951ドル)と比べて0.0026ドル程度のユーロ安水準だった。米期待インフレ率の下振れで1.0967ドル付近まで上げたものの、24時前には1.0918ドルと日通し安値を更新した。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出た。

 ユーロ円は伸び悩み。24時時点では154.58円と22時時点(154.72円)と比べて14銭程度のユーロ安水準。ECBは利上げを継続するとの見方が強まる一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日欧金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ユーロ買いが進行。23時過ぎに一時154.92円と2008年9月以来15年ぶりの高値を付けた。ただ、ユーロドルの失速をきっかけにユーロ円にも売りが出ると154.34円付近まで下押しした。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:139.85円 - 141.57円
ユーロドル:1.0918ドル - 1.0971ドル
ユーロ円:153.09円 - 154.92円

(中村)
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