ロンドン為替見通し=欧州金利・株の動向に目を向け、豪ドルクロスにも注目

 本日のロンドン為替市場で欧州通貨は、暫くは欧州金利・株の動向を確認しながら取引か。ただし午後になると米国勢の不在が意識され、徐々に様子見ムードが広まってしまうかもしれない。

 ユーロドルは昨日、予想より弱い米経済指標を受けて1.08ドル後半から反発するも、先月29日高値1.0941ドルの手前で頭を抑えられた。1.0920ドル台で推移する日足一目均衡表・転換線を超えたところでは伸び悩む展開が続いている。本日も同線を睨みながらの値動きとなるか。また下サイドでは1.0860ドル台で暫く推移する日足一目・雲の上限がまずは意識されそうだ。

 意外と気を付けなければならないのが、豪ドルクロスの動きだろう。執筆時点(12時30分)ではまだ明らかになっていないが、本日は豪準備銀行(RBA)が金融政策を公表する。前回と前々回の理事会でRBAは、市場の据え置き予想に反して金利を引き上げてきた。当局はインフレ警戒感を緩めていないとしているものの、先日発表された5月豪消費者物価指数(CPI)は想定以上に減速し、市場参加者を悩ませる結果だった。豪金利や声明を受けて欧州通貨対豪ドルが動意付くようであれば、欧州通貨対ドルや円に波及するかもしれない。

 なお本日は、欧州夕刻、日本時間では5日1時にナーゲル独連銀総裁、2時にストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁の講演が予定されている。


想定レンジ上限
・ユーロドルは6月27日高値1.0977ドル、ユーロ豪ドルは同月28日高値1.6554豪ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドルは日足一目均衡表・雲の上限1.0863ドル、ユーロ豪ドルは6月22日安値1.6152豪ドル。


(小針)
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