ニューヨーク外国為替市場概況・7日 ドル円、続落

 7日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は142.21円と前営業日NY終値(144.07円)と比べて1円86銭程度のドル安水準だった。注目の6月米雇用統計の結果が強弱入り混じる内容だったことが分かると、当初は売りと買いが交錯したものの、そのあとは次第にドル売りが優勢となった。一時は4.0898%前後と昨年11月10日以来約8カ月ぶりの高水準を記録した米10年債利回りが低下に転じたり、米2年債利回りが節目の5%を下回ったりしたことも相場の重しとなり、5時30分前には一時142.07円と6月22日以来の安値を更新した。米10年債利回りは再び上昇に転じたものの、ドル円の戻りは非常に鈍かった。
 なお、米労働省が発表した6月米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比20.9万人増と予想の22.5万人増を下回ったほか、失業率が3.6%と前月の3.7%から低下し、予想と一致した。一方、平均時給は前月比0.4%/前年同月比4.4%と予想の前月比0.3%/前年同月比4.2%を上回った。
 市場ではこの結果について「今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けた米連邦準備理事会(FRB)の見通しを大きく変えるほど軟調ではなかった。ただ、来週12日の6月米消費者物価指数(CPI)次第とも言える」との指摘があった。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0967ドルと前営業日NY終値(1.0889ドル)と比べて0.0078ドル程度のユーロ高水準だった。しばらくは1.08ドル台後半でのもみ合いが続いていたが、米雇用統計発表後に米金利が低下すると全般ドル売りが優勢となった。2時30分前には一時1.0973ドルと日通し高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.23と6月22日以来の低水準を付けた。

 ユーロ円は4日続落。終値は155.94円と前営業日NY終値(156.90円)と比べて96銭程度のユーロ安水準。ドル円の大幅下落につれた売りが出て一時155.39円と6月23日以来の安値を付けたものの、ユーロドルの上昇につれた買いが入ると156.00円付近まで下げ渋った。

本日の参考レンジ
ドル円:142.07円 - 144.20円
ユーロドル:1.0867ドル - 1.0973ドル
ユーロ円:155.39円 - 156.93円

(中村)
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