ニューヨーク外国為替市場概況・17日 ドル円、反落

 17日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は145.84円と前営業日NY終値(146.35円)と比べて51銭程度のドル安水準だった。「中国当局は今週、人民元の急激な変動を防ぐため、国有銀行に対し外国為替市場への介入を強化するよう指示した」との一部報道をきっかけに、対人民元中心にドル安が進んだ欧州市場の流れを引き継いで始まった。アジア時間に一時146.56円と年初来高値を更新した反動で利益確定目的の売りが出やすい面もあり、22時30分前には一時145.62円と日通し安値を付けた。
 ただ、前日の安値145.31円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米10年債利回りが一時4.3256%前後と昨年10月21日以来の高水準を付けたことも相場の支援材料となり、146.30円付近まで値を戻した。
 もっとも、ダウ平均が一時320ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移するとリスク・オフの円買いが優勢となり、4時30分前には145.64円付近まで押し戻された。

 ユーロドルは小幅ながら続落。終値は1.0872ドルと前営業日NY終値(1.0879ドル)と比べて0.0007ドル程度のユーロ安水準だった。対人民元中心にドル売りが強まると、ユーロに対してもドル売りが先行。欧州債利回りが上昇したことで、欧米金利差縮小への思惑からユーロ買い・ドル売りが入った面もあった。21時30分過ぎに一時1.0918ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、前日の高値1.0935ドルがレジスタンスとして意識されると失速した。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月25-26日分)を受けて、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化観測が強まる中、米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出た。4時前には一時1.0857ドルと7月6日以来の安値を更新した。

 ユーロ円は3営業日ぶりに反落。終値は158.57円と前営業日NY終値(159.22円)と比べて65銭程度のユーロ安水準。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、しばらくは方向感に乏しい展開が続いた。ただ、米国株相場が下げ幅を広げるとリスク回避の円買いが優勢となり、一時158.26円と本日安値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:145.62円 - 146.56円
ユーロドル:1.0857ドル - 1.0918ドル
ユーロ円:158.26円 - 159.36円

(中村)
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