東京為替見通し=FOMC待ちで米株も超極小相場、東京休場明けも値動き限定的か

 海外市場では、前週末に一時147.95円と昨年11月4日以来約10カ月ぶりの高値を付けたあとだけにポジション調整目的の売りなどが出たものの、NY市場に限れば狭いレンジでのもみ合いに終始した。NY時間の安値は147.58円、高値は147.77円で値幅は19銭程度と小さかった。ユーロドルは米長期金利が低下したこともユーロ買い・ドル売りを誘った。前週末の高値1.0688ドルを上抜けると一時1.0699ドルまで上値を伸ばした。

 本日のドル円は、東京市場が敬老の日から休場明けとなるものの、本日から始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え限られたレンジになると予想される。昨日の米株式市場の値動きを見ても狭いレンジで取引され、主要3指数ともに前日比で0.1%にも満たない超極小の動きで引けるなど、為替市場だけでなく金融市場全般にわたって、FOMCの結果を見定めるまで動きにくい。
 
 また、21日からは日銀の政策決定会合が開かれることで、「各金融政策決定会合の2営業日前(会合が2営業日以上にわたる場合には会合開始日の2営業日前)」と短いブラックアウト期間しかない日銀も、ブラックアウト期間に入ったことでサプライズとなる発言などが伝わることが無いことも、値動きを狭めることになるだろう。

 値動きが限られる中で本日の注目イベントは、1つ目は中国の人民元取引の基準値設定価格や中国株の動向。昨日も基準値がそれほど大きな元高設定にならなかったことで、オフショア人民元(CNH)が対ドルで弱含み、その動きに他通貨も連れる場面があった。また、米中対立激化への警戒感後退で反発して引けたものの、昨日は中国株CSI300が一時年初来安値を更新するなど、不安定な中国株式市場の動きが、為替市場へも影響を与える可能性がありそうだ。

 2つ目は9月豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨の内容が、5日に発表された声明文と比較し相違が出た場合か。RBAは声明で、インフレを目標(2-3%)に戻すために必要なことを行っていくという決意を再度表明。今後も幾分かの引き締めの可能性を示唆した。しかしながら追加引き締めについては、データとリスク次第というこれまでと同じ考え方を示している。なお、昨日18日より副総裁を務めていたミシェル・ブロック氏がRBA総裁に就任している。

(松井)
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